アミューズメントカジノ店に立ち入る警視庁の捜査員=19日、東京都内 現金を賭けずにポーカーやルーレットなどができる「アミューズメントカジノ」の店舗が増加していることを受け、警視庁保安課は22日までに東京都内の80店舗に一斉立ち入りを実施した。
こうした店舗は風営法上、ゲームセンターと同様の扱いを受ける。ゲームで獲得したチップを賞品と交換することなどは禁じられているが、6割の店舗で違反が確認され、同課は口頭で指導した。
同課によると、都内のアミューズメントカジノは2021年には約60店舗だったが、25年には約200店舗に増加した。
同法は、店舗内のゲームで獲得したチップを飲食物などと交換したり、有料のサービスで利用可能なポイントに変換したりすることを禁じている。チップの店舗外への持ち出しや、客のチップを保管したことを示す書面の発行も違反となる。立ち入りの結果、渋谷区などの48店舗で、こうした違反が計84件確認されたという。
同課は、ゲームで獲得したチップなどをスマートフォンのアプリ上で「ウェブコイン」と呼ばれるポイントとして付与している店舗も確認。こうしたポイントは現金化される懸念もあるとし、警戒を強めている。同課は「違反行為が従業員にも周知されていない実態があった」とし、適正な営業を呼び掛けている。