
<ミラノ・コルティナオリンピック(五輪):フィギュアスケート>◇女子フリー◇19日◇ミラノ・アイススケートアリーナ
今季限りでの現役引退を表明している坂本花織(25=シスメックス)が、2大会連続表彰台となる銀メダルを獲得した。フリー147・67点の合計224・90点。優勝したアリサ・リュウ(米国)とはわずか1・89点差だった。
北京、今大会と2大会連続でつかんだ団体銀メダルと合わせて4個目のメダル。鍵山優真(オリエンタルバイオ/中京大)と並び、フィギュア日本勢最多となった。
冒頭のダブルアクセル(2回転半)から高い技術点を積み上げていったが、演技後半のコンビネーションジャンプが3回転フリップ単発になるミス。繰り返し違反で得点を落としながらも、最後のスピンまでできる限りの力を振り絞った。最高の輝きまではわずかに届かず「全日本や世界選手権、ここ一番で今まで決めてきた分、なんでここで出せなかったかなというのがある。悔しいです」と涙ながらに振り返った。
それでも4年前の北京からメダルの色は、銅から銀に。五輪の目標に掲げていた「銀以上」も達成した。「奇跡的な銅メダルを取って、そこから4年たって、メダルの色が変わっているのに悔しいと思えるのは、この4年間いろいろな経験をして積み重ねてきた成長かなと思う」とうなずいた。
|
|
|
|
いくつもの偶然を経て、ここまで歩んできた。スケートと出合ったのは4歳。03年度後期のNHK連続テレビ小説「てるてる家族」で主人公の姉がフィギュアスケートをしているシーンがあり、母に「やりたい」と手を挙げた。3歳で始めていた水泳とも両立。イトマンスイミングスクールで選手コースに推薦されるほどの実力だったが、小学2年で「息ができるから」とスケートに軸足を置いた。
五輪との縁は、諦めない心でつかんできた。ジュニアだった16−17年シーズン。平昌五輪プレシーズンの世界ジュニア選手権でアリーナ・ザギトワ(ロシア)、本田真凜に続く3位に食い込んだ。表彰台に立てば五輪シーズンでシニアに上がれると知らされており「上がりたいという気持ちでいっぱいだった」と意地を見せた。
シニア1季目の17−18年シーズン。2枠の五輪代表争いで序盤は存在感を示せず「これじゃあ、オリンピックの『オ』も見えないので頑張ります」と誓った。五輪との距離感は“オ”から“オリ”、そこから“オリン”へと少しずつ近づき、12月の全日本選手権2位で代表入り。初出場だった18年平昌五輪で個人6位入賞を飾り、日本のトップ選手の1人に躍り出た。
あれから8年。22年北京五輪でメダル2個をつかみ、世界選手権3連覇などフィギュア界をけん引する存在となった。競技としては五輪最後の演技。全てを出し切り、集大成のメダル2個で努力を証明した。
◆坂本花織(さかもと・かおり)2000年(平12)4月9日、神戸市生まれ。03年度後期のNHK連続テレビ小説「てるてる家族」に影響を受け、4歳でスケートを始める。17年世界ジュニア選手権3位でシニア転向。1季目から18年平昌五輪代表2枠入りし、個人6位。22年北京五輪で団体銀、個人銅メダル。世界選手権は22年から3連覇。全日本選手権は5連覇中で、18年を含めて優勝6度。今季のSPは「タイム・トゥ・セイ・グッバイ」、フリーは「愛の讃歌」。ミラノ五輪の日本選手団旗手代行。159センチ。
|
|
|
|
|
|
|
|
Copyright(C) 2026 Nikkan Sports News. 記事・写真の無断転載を禁じます。
掲載情報の著作権は提供元企業に帰属します。