12日、モスクワの米大使館に掲げられた米ロ両国旗(EPA時事) 【ワシントン時事】米財務省は12日、ロシア産原油の購入を一時的に認めると発表した。米イスラエルとイランの軍事衝突で原油相場が急騰する中、対ロ制裁を緩和することで供給量を増やし、価格を抑制するのが狙い。ウクライナ侵攻の戦費として利用されるため米政権は制裁を強めていたが、供給混乱を受け、方針を転換した。
12日までに船舶に積み込まれた原油や石油製品について、4月11日まで販売を認める。対象となるのは、現在世界30カ所の海域に留め置かれた約1億2400万バレルとされる。原油輸送の2割が行き交うホルムズ海峡を通過する日量2000万バレルの6日分程度が確保できる計算だ。
ベセント財務長官はX(旧ツイッター)で「行き場を失っているロシア産原油を各国が購入することを一時的に認める」と説明。「この措置は対象を厳格に限定した短期的なもので、ロシア政府に対し、多大な財政的利益をもたらすことにはならない」と強調した。

バルト海を航行するロシアの石油タンカー=2025年5月(EPA時事)