「飲みたいと言ってくれる人がいる」=営業再開目指すコーヒー店―10年前に続き被災の店主・熊本県宇城市

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2026年08月03日 07:32  時事通信社

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「木家珈琲倶楽部」のカウンターに立つ井上隆一さん=7月29日、熊本県宇城市
 最大震度7を観測した熊本県宇城市にあるコーヒー豆専門店「木家珈琲倶楽部」は、2016年の熊本地震に続き、またも被災して一時休業を余儀なくされた。それでも、マスターの井上隆一さん(70)は「コーヒーを飲みたいと言ってくれる人がいるから、頑張らないといかんね」と話す。常連客や地域の人の励ましに支えられながら早期再開を目指している。

 「あの時と同じだ」。7月28日夕、店内でその日の最後となる10回目の焙煎(ばいせん)に取りかかっていたところ、大きな揺れに襲われた。「グラグラときた。顔が揺らされているような感じで、目が回った」。10年前の記憶が一瞬でよみがえった。

 16年の熊本地震では、棚一面に並べていたガラス瓶の3分の2以上が床に落ちて割れた。中には、独自の焙煎方法にこだわった約40種の豆が入っていたといい、「ただ、あぜんとした」と振り返る。

 今回は、ほとんどのガラス瓶が落下し、再び店内に豆とガラスが散乱。ドリップ器具などの商品も床にたたき付けられ、前回以上にひどい光景になった。しかし、井上さんは「しょうがない」と淡々と語り、コーヒーの匂いが充満した店内の片付けを進める。

 23年前の開業時、10種類程度だった豆は、常連客の好みに応えるうちに約40種類まで増えた。店に立ち続ける原動力は「『飲みたい』と待ってくれている人がいる」からだ。

 10年前は「復旧作業に疲れたから飲みたい」との声を聞き、10日間程度で再開にこぎ着けた。そのとき、感謝されたことが今回も励みになっている。断水が解消されれば、営業再開のめどが立つ。「コーヒーは、こういう非常時に一息つける嗜好(しこう)品。早く客を迎えたい」と笑顔を見せた。 

「木家珈琲倶楽部」で、床に散らばったコーヒー豆を手に取る井上隆一さん=7月29日、熊本県宇城市
「木家珈琲倶楽部」で、床に散らばったコーヒー豆を手に取る井上隆一さん=7月29日、熊本県宇城市

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  • 落ちて使えなくなった焙煎後のコーヒー粉は、避難所の消臭に使えるかもしれません。
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