漫画『満州アヘンスクワッド』コミックス第1巻 漫画『満州アヘンスクワッド』(原作:門馬司)が、10月5日発売の『週刊ヤングマガジン』45号にて連載が再開されることが発表された。作画担当で知られる鹿子さんが2025年11月8日に脈絡膜悪性黒色腫のため亡くなり、長期休載していたが、後任は鹿子さんが漫画『キングダム』でアシスタントを務めていた当時の兄弟子で、漫画家のツルシマ氏が作画を担当する。2話掲載となり、前半は鹿子さんが最後に描き上げた第216話、後半はツルシマ氏が描いた第217話が掲載される。
【画像】公開された『満州アヘンスクワッド』連載再開の経緯全文 ヤングマガジン編集部は「このたび、次号ヤングマガジン5号(10月5日発売)より『満州アヘンスクワッド』の連載を再開させていただくことになりました。長らくお待たせしてしまい、申し訳ございません。 生前、鹿子先生は『自分がいなくなった後も、後継を立てて連載を続けてほしい』という思いを残されていました」と説明。
後任については「その遺志を受け、後継となる作家さんを探すなかで、鹿子先生が『キングダム』でアシスタントを務めていた当時の兄弟子であり、これまでヤングマガジンで『シキュウジー高校球児に明日はないー』『極悪転生』を手がけてくださったツルシマ先生が、作画を引き受けてくださいました。 鹿子先生が築き上げた世界と、その筆を受け継ぐことは、決して容易な仕事ではありません。それでも、確かな実力と並々ならぬ情熱をもって本作に向き合ってくださったツルシマ先生に、編集部一同、深く感謝しております」と起用までの経緯を伝えた。
連載再開となる次号、前半に掲載する第216話は全12ページで、「本来、この回は16ページで構成される予定でしたが、鹿子先生がご逝去される前に描き上げてくださったのは11ページでした。私たちは、その一枚一枚をなんとか読者の皆様にお届けしたいと考えました。そこで門馬先生が、人物の登場しない12ページ目を新たに構成し直し、鹿子先生のもとで本作を支えてきたアシスタントの皆様が背景を描いてくださいました。そうして完成したのが、今回の第216話です。 鹿子先生が最後の力を振り絞って描いてくださった11ページを、どうか一コマーコマ、目に焼き付けていただければと思います。 そして第217話から『満州アヘンスクワッド』はツルシマ先生の作画によって新たな一歩を踏み出します」と、次号は第216話と第217話の2話が掲載される。
新体制については「鹿子先生が生み出した個性豊かなキャラクターデザインを大切に受け継ぎながら、そこにツルシマ先生ならではの迫力ある筆致が加わりました。多彩な表情、見開きの力強さ、画面を満たす重厚感。そのすべてから、 この作品を受け継ぐ覚悟と情熱が伝わってくる、素晴らしい原稿です。 完成した第217話を受け取ったとき、作画のクオリティに圧倒されると同時に、『また、このキャラクターたちに会えるんだ』と、編集者である以前にひとりの読者として胸が熱くなりました。こうして再び物語の続きを皆様にお届けできることを、本当に幸せに思います」と告白。
「今回の連載再開は、鹿子先生のご家族をはじめ、友人の遺志を背負って大役を引き受けてくださったツルシマ先生、鹿子先生のためにこの物語を最後まで描き切りたいと言ってくださった門馬先生、制作に力を貸してくださったアシスタントの皆様、そして再開を信じて待ち続けてくださった読者の皆様…多くの方々の思いと尽力によって実現したものです。そして何より、この作品の未来を願い、後継へ託すという遺志を残してくださった鹿子先生に、改めて深い敬意と感謝を捧げます」と関係者に感謝の気持ちを述べた。
物語の今後の展開は「『満州アヘンスクワッド』のチチハル編はいよいよ佳境を迎え、その先には新たな舞台が待っています。 声を上げて連載再開を願ってくださった方々も、心の中で静かに応援し続けてくださった方々も、本当にありがとうございました。その思いに、さらに面白い物語で応えられるよう、編集部一同、門馬先生、ツルシマ先生とともに全力を尽くしてまいります。 新たな一歩を踏み出す『満州アヘンスクワッド』を、これからもどうぞよろしくお願いいたします」とつづった。
『満州アヘンスクワッド』は、「満州で一番軽いものは、人の命だ」。昭和12年を舞台に関東軍の兵士として満州にやってきた日方勇が、戦地で右目の視力を失ってしまう。「使えない兵隊」として軍の食糧を作る農業義勇軍に回され、上官に虐げられる日々を送るも、ある日農場の片隅でアヘンの原料であるケシが栽培されていることに気づく。病気の母を救うためアヘンの密造に手を染める勇だったが、その決断が自身の、そして満州の運命を狂わせていく…というストーリー。
『コミックDAYS』(講談社)にて2020年4月から連載がスタートし、2021年9月より『週刊ヤングマガジン』に移籍して連載を再開させていたが、作画担当の鹿子さんが2025年11月に亡くなり、今後の掲載について編集部は当時「鹿子先生からは生前に『自分の身に何かあった場合は代筆の方を立てて物語を完結させてほしい』という言葉を預かっておりました。代筆をお願いする方については未定ですが、編集部として鹿子先生の想いを継ぎ『満州アヘンスクワッド』を完結まで導いていく所存です」と伝えていた。