ビールを無料配布するアサヒビールの松山一雄社長(右)=30日午後、東京都千代田区 ビール類の税率が10月1日に一本化されるのを前に、大手ビール4社が販売促進を強化している。ビールや発泡酒、第三のビールの価格差が縮小し、ビール需要の拡大が期待される中、看板商品の刷新や宣伝に力を入れ、商戦を活発化させている。小売り大手もプライベートブランド(PB)のビールを値下げし、需要の取り込みを狙う。
アサヒビールは「アサヒスーパードライ」、キリンビールは「一番搾り生ビール」をそれぞれリニューアル。アサヒの松山一雄社長は30日、JR有楽町駅前で「キンキンに冷やして」と声を掛けながら缶ビールを無料配布した。東京や大阪など全国7カ所で約6万本を配る予定だ。
サントリーは第三の「金麦」をビールに転換。新たに打ち出すCMには俳優の檀れいさんや竹内涼真さんらを起用する。サッポロビールは「黒ラベル」に注力し、過去最大規模のマーケティングを展開する。
小売り各社はPB商品の値下げに踏み切る。イオンは缶ビール「プレミアム生ビール」(350ミリリットル)を10月1日から11円引き下げて162円で販売。ホップの配合を見直して飲みやすさを高めたリニューアル商品も同じ値段で順次投入する。イトーヨーカ堂も「ラガービール」(330ミリリットル)を1日から11円下げて、162円で販売する。
ビール類を巡っては、低価格の発泡酒や第三が伸長してきたが、2020年以降の段階的な酒税改正でビールの需要が回復基調にある。今回の税率一本化をきっかけに各社の競争は一段と激しくなりそうだ。

イオンがリニューアルするプライベートブランド(PB)の缶ビール「プレミアム生ビール」(350ミリリットル)