【コラム】 無愛想な三蔵法師が拳銃をぶっ放す! 漫画「最遊記」が熱い

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2009年11月08日 09:13  よりミク

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 拳銃を持った無愛想な金髪の最高僧・三蔵法師ら4 人が、「天竺国」を目指し西へ進む。なんとも破天荒な、「最遊記」という作品をご存じですか? いえ、誤字ではありません。「最遊記」とは峰倉かずや作の漫画で、中国の伝奇小説「西遊記」をモチーフにした、「もっとも(最)自由な奴らの(遊)道中記(記)」のこと。そんな「最遊記」シリーズが今、大きな動きを見せています。  新連載に大原画展、「『最遊記』キャラで彼氏にするなら?」なんて話題で盛り上がったトークショーまで、「最遊記」の新たな動きを追ってみました。 ■あまりにも自由すぎる4人が旅をする。「最遊記」とは?  僧でありながらも酒タバコ博打を愛し、敵味方関係なく拳銃をぶっ放す玄奘三蔵(CV:関俊彦)。活発で純粋で、人なつっこい大食い元気キャラ・孫悟空(CV:保志総一朗)。女癖が悪くテキトーな性格と見えて、実は仲間思いでお人好しな沙悟浄(CV:平田広明)。そして、そんな3 人を取りまとめる保父さん的役割の猪八戒(CV:石田彰)は、温厚で礼儀正しい反面、変わり者で、ダークな一面も持つくせ者です。この個性的すぎる4人が、寄り道をしながら西へ向かう。漫画「最遊記」は、3度のテレビアニメ化に劇場アニメ化、ゲーム化、ミュージカル化と、様々なメディアを席巻し続けている大人気作品なのです。
左から、天蓬、捲簾、金蝉、悟空、三蔵、悟浄、八戒。500 年前と現在の姿が「共演」した、貴重なイラスト。(C)峰倉かずや/一迅社2009
左から、天蓬、捲簾、金蝉、悟空、三蔵、悟浄、八戒。500 年前と現在の姿が「共演」した、貴重なイラスト。(C)峰倉かずや/一迅社2009
 「最遊記」はオリジナル同人誌に始まり、1997年に商業誌での連載がスタート。続編の「最遊記RELOAD」は2002年5月から2009年6月まで連載されました。また「最遊記」にはこれら本編シリーズの他に、約500年前を描いた外伝的作品「最遊記外伝」もあり、2009年5月に完結済み。そして、それら三作品すべてを引き継ぐ最終章として、12月より連載が始まるのが「最遊記RELOAD BLAST」(※1)です。最終章は、本編シリーズと「最遊記外伝」が繋がってゆく作品になるとのこと。最終章とは寂しいばかりですが、「最終章とか言って、多分また10年近くかかると推測されます(※2)」と作者自身がつづっているので、三蔵一行の旅は、まだまだ終わりを迎えることはなさそうです。  また本編シリーズ以外では、2009年9月より「最遊記異聞」(※3)の連載が始まっています。すでに読んだ方も多いかもしれませんが、こちらは玄奘三蔵の師・光明三蔵のお話。作者によると「最遊記史上最も華の無い漫画」「ちょっと歳のイった体育会系男子校学園モノ」(※4)とのこと。たしかに、今までとは少し違った主人公とキャラクターたちが登場していました。今後どのような展開を見せるのか、注目したいところです。 ■大原画展「SAIYUKI FESTA '09」開催。ため息ものの原画に皆うっとり。  新連載「最遊記RELOAD BLAST」を引っ提げて、最遊記シリーズ大原画展「SAIYUKI FESTA '09」が、3日間限定で開催されました(2009年10月30日〜11月1日/池袋サンシャインシティ 文化会館4F Bホール)。峰倉かずや自身が選んだ500枚以上もの原画や、600点を越えるラフ画、銃や刀の模型、衣装、三蔵一行の「ジープ」などなど、見どころ豊富な、無料イベントとは思えないほどの大規模な催しです。  会場内では、「キレイ……」「美しい……」と、ため息まじりに呟く声があちこちから聞こえてきました。峰倉かずや特有の繊細にして幻想的なタッチ、そしてセクシーなキャラクターたちは、原画ではさらに艶っぽさを増し、見る人は皆うっとり。一枚一枚に見とれ、一周するのに二時間以上かかったという人もいたほどです。また会期3日間だけ復活した、峰倉かずやの個人サークル「STUDIOバックギャモン」のブースは、長蛇の列ができるほど大盛況で、その人気ぶりには関係者も驚いたそうです。
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カラー原画は130点。美しく繊細なイラストの数々に、思わずため息。

漫画のモノクロ原稿もズラリ展示。もちろん原画です。
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壁一面に張られたラフ画。壁4面に、600枚ものイラストを掲示しています。

三蔵一行に欠かせない「ジープ」を再現。
■スペシャルゲストに高河ゆん登場。新シリーズを声優らが祝福。  「SAIYUKI FESTA '09」では、ミュージカル「最遊記歌劇伝」のキャストによるトークショーや、峰倉かずや自らが語る新作トークショーも行われました。新作トークショーには、先輩漫画家である高河ゆん(※5)がサプライズ登場。また、テレビアニメ版の声優による祝福のビデオレターも登場し、会場は大いに盛り上がりました。ボケツッコミを繰り返す石田彰・平田広明組に、始終にこやかな関俊彦・草尾毅(紅孩児役)組。そして、作者から「一人で大丈夫なの!?」と心配されてしまった保志総一朗は、案の定「フリーダムすぎる」メッセージで、会場全体を爆笑の渦に巻き込んだのでした。 ■三蔵一行はどうなるの? 峰倉かずやが新連載への意気込みを語る  肝心の、12月から始まる新連載「最遊記RELOAD BLAST」についてですが、本編シリーズと「最遊記外伝」が繋がるということ以外は、トークショーでも明かされませんでした。実はまだ、作者の頭の中にしかないそうなのです。峰倉かずやは「新作発表会じゃなくて、新作を書くぞ発表会になってしまった」と照れ笑いを浮かべながらも、「良い意味で裏切るような作品にしたい」「皆さんをガッカリさせるようなものにはならない」と、力強く宣言。12月からまた、わくわくするような三蔵一行の旅が期待できそうですね!  新作の話はもちろん、「『最遊記』のキャラで彼氏にするなら誰?」といったガールズトークも聞けたトークショー。終了間際に、「『最遊記外伝』がOVA化されます」と、さらり爆弾発言が飛び出したところで、お開きとなりました。なお、OVAの詳細は未定とのこと。発売日はいつなのか、声優キャストはどうなるのか、気になるところです。  新連載「最遊記RELOAD BLAST」に「最遊記異聞」に、大盛況の後に幕を閉じた「SAIYUKI FESTA '09」に、「最遊記外伝」OVA化と、かなり賑やかな「最遊記」周り。往年の「最遊記」ファンも、まだ読んだことがないという人も、これを機会に、三蔵一行の旅を覗いて見ませんか?(水流/mixiニュース編集スタッフ)。 ※1 ……「最遊記RELOAD BLAST」は、12月28日発売予定の「月刊コミックZERO-SUM2月号」から開始予定。 ※2、※4 …… 峰倉かずや公式ブログ「nitro diary」より。 ※3 ……「最遊記異聞」は「ゼロサムWARD」(一迅社)にて連載中。 ※5 …… 漫画家。代表作に「アーシアン」「LOVELESS」などがある。 ■関連サイト 一迅社WEB:http://www.ichijinsha.co.jp/ nitro diary(峰倉かずや公式日記):http://nitroblog.exblog.jp/ SAIYUKI FESTA'09 最遊記大原画展:http://www.ichijinsha.co.jp/saiyukifesta09/
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  • 好きでした。漫画であれだけ綺麗な絵を書けるのはきっと最遊記ぐらいでしょう。ごもっともな事がセリフで、三蔵の読経するシーンで泣けて、本当に大好きでした。
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