あぁ、私も「おそうじブルー」! あなたはどのタイプ?

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2013年03月04日 13:30  MAMApicks

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落としたチョコボールを拾った息子が食卓の下で、「あ、かたくなった麺を発見! 食べていい?」。やんわり制止しつつ、あぁ、スパゲッティを食べたのはいつだったかと、自問する。残念だが昨日じゃない。もっと前だ。

わかっている、ちらかっている。まずいまずい片付けなきゃ。でもその前に洗濯しないと着るものが無くなる。その前に食事を作らなければみんな空腹だ。その前に子どもをお風呂にいれて寝かさねば。その前に仕事をしないと納期が……。

掃除もしなければと思ってもなかなか手がまわらず、ものすごいストレス……。そんな風に感じているあなた。ようこそ! 「おそうじブルー」の仲間です!株式会社ダスキンが行った「主婦のお掃除実態調査(※注)」によれば、掃除に対して「義務感」があり、かつ「ストレス」を感じている主婦は、全体の多数派で4割を占めるという。これが「おそうじブルー」層。義務感満点かつストレスフル……あぁ、正に自分のことで耳が痛い。いや、4割も仲間がいるこの実態、なんとうれしいことか!


報告では、義務感とストレスの感じ方を元に4つのタイプに類型化している。あなたはどのタイプだろうか?

義務感が強いけれど実態は……プライオリティ最下位!


この調査報告によれば、掃除に「義務感」があると答えたのは、64.2%(非常にあてはまる 17.3%+ややあてはまる 46.9%=64.2%)。やらなければ! と思っている人はとても多いのだ。

しかし、実際にはその他の家事や仕事に追われる中で、世の母達にとって掃除の優先順位は非常に低い。「最も優先する大事な家事」として「掃除」をあげた人は僅か1.4%だ。「育児」58.1%、「料理」26.5%、「仕事・パート」8.6%、「洗濯」3.8%、「買い物」1.6%と、その順位に大きくうなずきながら、友人の言葉を思い出した。

「ホコリで人は死なないから大丈夫!」。名言だ。3人の育児と仕事を両立する彼女は、その秘訣を聞いた私に、その分家事は手を抜いてるよ〜とこの言葉をくれた。もちろん家族にアレルギーや呼吸器系の疾患がある場合は別の話だが、食事を一回作らなかった場合と掃除を一週間しなかった場合、どちらがより家族が困るかといえば、明らかに食事の方だ。

実際、9割の人が掃除の「手抜きや省略をしてしまう」と答えている。その理由は「疲れているとき」65.2%、「子どもの用事で忙しいとき」64.7%、「他の家事が忙しいとき」59.1%、「体調が悪いとき」53.9%、が多くの回答を集めた(複数回答)。

決してさぼっているわけじゃない。疲労や体調だけでなく、子育てや他の家事との戦いの中で、後回しにせざるをえないというわけだ。

……よかった、みんなそうなんだ! ちょっとほっとする。

やれていないというストレス


しかし、掃除不足に陥ると、その結果が厳然と可視化されるから残酷だ。朝食のパンくず、丸まったティッシュ、洗面所の髪の毛、水滴の飛んだ鏡、部屋の隅にたまったホコリ……。これら負のフィードバックは力強く視界に入ってくる。そして母は、見なかったことにしよう、と自分に言い聞かせ、仕事に向かい他の家事に追われる。

だから、掃除を手抜きしても気持ちはちっとも楽にならず、むしろ、やらない自分自体がストレスという悪循環に陥る。

「手抜き掃除後の気持ち」を聞くと、「解放感」がある人は2割に満たず(17.0%)、「後悔・不快感」を感じる人が最も多い(38.6%)。わかる、わかるなぁ。


なんで私だけが掃除をっ!


来客をきっかけに今日は一気に……と掃除をがんばって部屋がきれいになると確かに気持ちいい。しかし、この正のフィードバックは一瞬で解体する。掃除した瞬間もしくはその最中からミニカーが走り怪獣が宙に舞う。さらには、おやつの食べこぼしもそこかしこに。

「落ちてるおもちゃ掃除機で吸い込むよっっ!!」「そうじきではすいこめないもんねっ!」
……これもまた過酷な現実だ。

掃除の担い手を聞くと、「自分ひとりで」が8割弱(ほとんど自分がしており家族がすることはほとんどない 41.1%+主に自分が担当しているが、ときどき家族が手伝う 37.8%」=78.9%)。そして、8割強の人が「掃除は家族が快適に過ごすため」と思ってがんばっているのだ(非常にあてはまる 23.0%+ややあてはまる 59.9%=82.9%)。

ここに、家族のために孤独に掃除をし、そしてやはり家族に散らかされ……という母達の終わり無い徒労感が透けて見える。

料理はまだ「おなかいっぱい」「おいしかった」という短期的な正のフィードバックが得られる。しかし掃除はそれもない。むしろ家族とはいえ自分以外の人間が汚した後始末をさせられている気分になるのだ。そういえば、機嫌が悪い時に掃除をすると、心の中で「なんで私だけがやらなきゃいけないんだっ!!」と、繰り返しつぶやいている。

……せめて誰かほめて! そして一緒にやって!!

まじめに考えすぎないこと


調査では、「おそうじブルー」層の傾向を更に掘り下げて分析。おそうじブルーな主婦は「お掃除への責任感が非常に高い」と同時に「苦手なお掃除をストレスと感じながらも毎日やらなければいけないことと、日々お掃除に向かい合う健気な人たち」とまとめている。

「家族が過ごす部屋とはこうあるべき」の理想が高く、現実とのギャップに苦しみ、掃除という仕事をまじめに考えすぎなのかもしれない。

子どもの友達の家に遊びにいって、あまりにきちんと片付いていて愕然としたとしても、大丈夫。いつもその状態なわけがない。きっとそれは「よそゆき」スタイルだ。たいていの場合、開かずの間か、前日及び訪問前1時間に何らかの魔法をかけている。そんなものだと思ってまず心を軽くする。それが大切だ。

主婦のお掃除実態調査(http://prw.kyodonews.jp/opn/release/201303040272/)

狩野さやか
ウェブデザイナー、イラストレーター。企業や個人のサイト制作を幅広く手がける。子育てがきっかけで、子どもの発達や技能の獲得について強い興味を持ち、活動の場を広げつつある。2006年生まれの息子と夫の3人家族で東京に暮らす。リトミック研究センター認定指導者。

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