南アフリカで人気!世界に広がる「そろばん」の魅力

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2013年04月30日 10:30  MAMApicks

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「ねがいましては〜」「ごわさんで〜」。
小学生のころ、そろばん教室に通っていたというママ、案外多いのでは? 計算や暗算が速くなるだけでなく、脳のトレーニングにも効果的ということで、近年、日本でも子どもの習い事として再び脚光を浴びているそろばん。

南アフリカ(以下・南ア)でも、算数力を鍛える習い事として、人気を集めている。日本からはるか遠く、地球の裏側にまで広がるそろばんの魅力を取材してきた。

昼下がりの公立小学校の一室で、あらゆる人種の子どもたちがパチパチとそろばんを弾く光景は、圧巻の一言。今回お邪魔したのは、ヨハネスブルグ市内の35の幼稚園や小学校で展開している「Abacus Maths」(abacusは英語でそろばんという意味)というそろばん塾の授業。学校の正規のカリキュラムではなく、バレエや水泳、サッカーなどと同様、数ある放課後の課外活動の一つとして、別料金でそろばんを教えている。

幼児向けには、独自の簡易版そろばんを使ったり、1〜4の珠を「クイーン」、5の珠を「キング」と教えるなど、南アならではの自由で楽しい授業風景で、子どもたちが楽しみながら学んでいるのがよく分かった。

この塾だけで600人以上の生徒がいるが、そろばんを使った算数塾は、他にもいくつかあり、南ア全体では約1万人がそろばんを習っているのではないかと、「Abacus Maths」を主宰するシャルネ・ブレスラーさんは見積もる。

南アでそろばんが脚光を浴びているのは、以前、公文の記事( http://mamapicks.jp/archives/52100286.html )でも触れたとおり、初等中等教育、特に算数・数学教育への保護者の根強い不信、不安があるから。ブレスラーさんは、「集中して耳で聴き、数字を言葉にしてそらんじながら指を使って計算する。体のさまざまな機能を使って情報を処理する力を養えることこそ、他にはない、そろばんならではの魅力」と言う。

元・高校英語教師だったブレスラーさんにとって、そろばんは、「算数力と言語能力が絶妙にリンクした、素晴らしい脳トレーニング」なのだそうだ。

小学2年生の娘を通わせている母親は、「自分は計算が苦手で、30代になった今でもコンプレックスを感じている。そろばんを通じて計算が得意になれば、これからの人生、ずっと自信を持って過ごせると思う」と期待を込める。

別の母親も、「算数嫌いだった子どもが、そろばんを手にしたとたん、楽しく学べるようになった。集中力が高まって他の教科の成績も上がってきた」とうれしそう。

「この国では、算数が得意になれば、進学先や将来の選択肢がぐっと広がる。一人でも多くの子どもたちにそろばんの魅力、効果を広めたい」とブレスラーさん。月謝は、週に1回40分〜1時間の授業で約1,800円〜2,500円と良心的に抑え、幅広い家庭の子どもたちが通えるようにしている。

日本珠算連盟のホームページ( http://www.shuzan.jp/ )にも、そろばんで培われる様々な能力について解説があるので、気になるママはチェックしてみては?


恩田 和(Nagomi Onda)
全国紙記者、アメリカ大学院留学、鉄道会社広報を経て、2010年に長女を出産。国内外の出産、育児、教育分野の取材を主に手掛ける。2012年5月より南アフリカのヨハネスブルグに在住。アフリカで子育て、取材活動を満喫します!

このニュースに関するつぶやき

  • …高校商業科だったが算盤は割と早く挫折して電卓メインになった苦い思い出が有ります…(苦笑)…
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