かゆみにサヨナラ。花粉・黄砂から目を守るには?

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2014年02月15日 13:00  JIJICO

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「かゆみ」「異物感」「涙」。アレルギー性結膜炎の症状


アレルギーは、異物が外から体に入ったときに起こる「免疫反応」の一つで、体が過剰に反応することをいいます。スギやブタクサなどの「花粉」や、「黄砂」は、それ自体に毒性はありません。飛び散った花粉などが目や鼻から体内に入ると、かゆみやくしゃみなどの反応を起こす粒を血液の中に放出してアレルギー特有のいろいろな症状が現れてきます。


目の症状としては、「かゆみ」が最も代表的です。次に多いのは「ごろごろした感じ」、すなわち「異物感」です。小さなゴミが入ったように感じることもあります。また、「涙」もよくみられる症状です。一般的に、「ある季節に毎年起きること」「程度の差はあっても両方の目に生じること」もアレルギー性結膜炎の特徴です。


ゴーグル型の眼鏡や花粉防止用のマスクの着用が最も効果的


花粉症、黄砂、PM2.5の場合は、症状の出現しやすい季節に、できるだけそれらと接しないように工夫することが重要です。ゴーグル型の眼鏡や花粉防止用のマスクの着用が最も効果的です。 花粉が飛びやすい日をインターネットなどで事前に調べて、外出や、洗濯物などを外に干すことを避けましょう。仕事などで外出したときは、帰宅時に服についた花粉を十分に落とすようにしましょう。目を洗うことは目を傷つけてしまうこともあるので、あまりオススメできません。洗顔して目のまわりを洗うことは良いでしょう。


花粉症で、なおかつコンタクトレンズ(CL)装用の人は、かゆみがさらに強く出たり、抗アレルギー薬の点眼ができなかったりと、辛いデメリットがあります(基本的にCLの上から点眼は不可能です。CLが劣化・変性し、点眼効果も不十分になるといわれています)。近視レーシックで治療し、裸眼視力が良くなれば、CLが不要になり点眼が可能になるメリットがあります。花粉症かつCL使用者には、有効な対策といえるでしょう。ただ、レーシックで近視は治せますが、花粉症を治す効果は無いので、その点はお間違いなく。


副腎皮質ステロイド薬は緑内障などの副作用も。注意が必要


目のアレルギーの治療には、主に抗アレルギー薬が用いられています。これは、先ほど述べたアレルギー反応の中で、かゆみやくしゃみなどを引き起こす指令を伝える物質が、細胞から血液に出てこないように抑える薬です。通常、目薬として使用します。症状が強い場合は、ホルモンの薬である副腎皮質ステロイド薬も用いられることがあります。これは、適切に使用すればとても優れた薬ですが、緑内障などの副作用が現れることがあるので、使用にあたっては注意が必要です。



(田川 考作・眼科医)

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