首都圏マンション購入、プロのオススメエリア

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2014年02月22日 15:10  JIJICO

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JIJICO

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マンション選びは街選び。建物重視で選ぶのはNG


消費増税を前に、マンション購入を検討している人も多いと思います。賃貸と違って、数千万円の住宅ローンを組んで買うとなると「職場に近いから」「子どもの通学に便利だから」などの理由だけで決めてしまって良いものかどうか、悩んでしまうものです。中には、首都圏に住むのは初めてで、どこが良いのかわからないといった人もいるでしょう。


首都圏でマンションを購入するなら、どこを選んだら良いのか。予算、勤務地、家族構成、ライフプランなどによって事情は異なりますが、大切なのは豪華さや設備など建物重視で選ぶのではなく、立地で選ぶということです。マンションを買うということは、街とその未来も一緒に買うということ。マンション選びは街選びなのです。


「住環境・利便性」「資産性」「安全性」の3つの視点で見る


都心に近くて通勤が便利だからという理由で、海抜0m以下の水没・震災リスクの高い場所の物件を買ってしまったり、広くて安いからといって都心から離れた物件を購入したり…。資産性や安全性を軽視すると、10年も経たないうちに価格が半分になってしまい売却時に大きな損失につながる場合もあります。マンション選び=街選びで失敗しないために、「住環境・利便性」「資産性」「安全性」の3つの視点を持ちましょう。


今後日本では、都心に人が集まり、一部を除き、地方・郊外の人口が減少するなど、格差が拡大していきます。また、都心部においても二極化が進んでいて、人が集まり住宅価格が上昇するエリアがある一方、事業所の撤退・閉鎖、若年層の流出などから、街が高齢化し、価格が下落しているエリアが出てきています。


さらに東京都であっても、安全性の視点から、基本的に縄文時代に海だったエリア(足立区、葛飾区、墨田区、江東区、江戸川区および、西部の一部を除く荒川区全域、北区の北東部、板橋区の北部、台東区の東部、大田区の南部、中央区の南部、品川区の東部)は、海抜が低く地盤が軟弱なところが多いため、地震や浸水などの災害リスクが高い可能性があるので、購入時には細心の注意が必要です。


オススメは「港区」「渋谷区」「品川」「中野」


予算がある場合は「港区」がオススメです。港区は「3A」と呼ばれる青山、麻布、赤坂のほか、白金、高輪など都内屈指の高級住宅街が点在。資産性が高く、売るときも高く売れます(高リセールバリュー)。資産性のほかに利便性、将来性が高いのも特徴です。


港区と並んでオススメなのは「渋谷区」です。広尾、松濤などの人気高級住宅地を多くかかえ、資産価値が下がりにくいエリアです。また、住環境の良い目黒区と世田谷区、教育・医療環境が充実している文京区もオススメです。


再開発による資産価値の上昇が期待されるのは「品川」。品川駅がリニアモーターカー(リニア中央新幹線)の始発駅になることが決定しているほか、隣駅「田町」との間に新駅も誕生。品川駅界隈は開発が加速し、利便性が増します。


また、中央沿線の「中野」も根強い人気があります。中野4丁目の警察大学跡地のオフィスビルには大手企業が本社を移転。隣接地に明治大学と帝京平成大学が開校するほか、14年には早稲田大学も完成します。これにより昼間人口が約2万人増加すると言われており、中野の発展も見逃せません。


さらに、有楽町線「豊洲」、大江戸線「勝どき」などは、オリンピックの影響を強く受けることから、短期的に再開発が進み、人口が増えて価格が上昇する可能性があります。資産価値上昇という観点からはオススメですが、地震などに対するリスクは無視できません。


沿線では、山手線、東急東横線、東急田園都市線、中央線、京王井の頭線、京王線などは、トレンドに左右されず、いつの時代にも人気があります。



(後藤 一仁・不動産コンサルタント)

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