【外国人留学生座談会３】日本の高校生ココがおかしい！

外国人留学生の座談会をレポートするシリーズ。 １回め (http://journal.shingakunet.com/trend/12599/)は「日本の文化」、２回め (http://journal.shingakunet.com/trend/12628/)は「日本の学校」、そして最終回となる今回は「日本の高校生」がテーマだ。 参加してくれたのは、来日８カ月ですっかり日本になじんでいる留学生４人。 参加者＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝ （トップの写真、左から） アニナ（Ａｎｉｎａ　Ｇｕｌｙａｓ）…ハンガリー出身／千葉女子高校 ヘレナ（Ｈｅｌｅｎａ　Ｋｏｎｒａｄｓｄｏｔｔｉｒ）…アイスランド出身／学習院女子高等科 コウ（Ｋａｓｉｄｉｓ　Ｐｒａｓｅｒｔｓｕｎｇ）…タイ出身／早稲田大学高等学院 カミロ（Ｃａｍｉｌｏ　Ｈａｓｓａｎ　Ｖｉｌｌａ　Ｔｒｉｇｏ）…ボリビア出身／浦和北高校 ＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝ ● Ｑ．日本の高校生とはすぐ友達になれましたか？ 【アニナ】はい。ハンガリーも日本も変わらない。日本に来て寂しいとかはなく、すぐ溶け込めた感じかな。 【ヘレナ】好きなアイドルグループが一緒で仲良くなりました。学校帰りによく寄り道します。 【コウ】すぐなじんだから、「留学生に見えない」と言われた。特に弓道部の友達とは仲が良いです。 【カミロ】私も部活の友達は仲が良い。ボリビアでは友達と一緒によくパーティーをしていたけど、日本ではあまり一緒に出かけない。でも、部活があるから仲良くなれた。 Ｑ．日本の高校生は、自分の国の高校生と違う？ 【ヘレナ】友達関係はアイスランドと同じだと思う。 【コウ】日本の男子は子どもっぽいといつも感じる。 【カミロ】うん、子どもっぽい。休み時間にケータイゲームやったり、ゲームの話をよくする。 Ｑ．男女関係にも違いがある？ 【アニナ】日本人は恥ずかしがる。カレシ、カノジョがいない。学校終わったらみんな勉強するけど、なんで？　パーティーしましょう！　ハンガリーでは、よくパーティーするよ。 【カミロ】ボリビアでは、男子はカノジョの話をする。日本でカノジョいる人はあまり見ない。男女分かれて遊ぶことが多い。日本に来たばかりのころは女子が話しかけてくれたけど、今はあんまりない。 【コウ】通っているのは男子校だけど、生徒会の広報担当をしているから他の学校の女子と交流がある。でも、女子は「一緒にプリクラ撮ろう」と言われるから怖い。プリクラ怖いよ。目が大きくなるし。 Ｑ．日本の高校生に対して「ココがおかしい」と思う点は？ 【全員】授業中に寝ること。 【ヘレナ】授業中に寝てる人がいても、先生が何も言わなかったのにはビックリ！　アイスランドでは教室から出される。だから隠して寝ているのに、日本人は思いっきり寝る！ 【アニナ】授業中寝てるのはビックリ。先生が「ちょっと、起きて、起きて」というのがおもしろい。 Ｑ．ところでみんなの将来の夢は？ 【ヘレナ】考えているけど、まだはっきりしないです。 【アニナ】政治家になりたい。今も日本の家の近くで政治のお手伝いしています。 【コウ】将来は勢力を持っている人になりたい。日本で暮らすのもいいと思っています。 【カミロ】外国の大学に行って、エンジニアになりたい。 Ｑ．最後に、みんなの好きな日本語を教えてください 【ヘレナ】「勿体ない」。きゃりーぱみゅぱみゅが好きなので。 【アニナ】「愛」。大切にしている言葉です。 【コウ】「早慶戦」。早稲田大学付属の高校に通っていて、所属する剣道部にも早慶戦があるから。 【カミロ】「神路」。ぼくの名前を漢字にしたものです。 ● 日本の高校生は外国人から見ると「子どもっぽい」「恥ずかしがり」といった印象が強いようだ。また、全員が驚いていたのは、授業中の居眠り。日本では珍しくない光景も、世界標準ではないらしいことを肝に銘じておこう。 いつも当たり前と思っていた日本の文化や学校生活も、外国人の目を通してみると改めてその魅力や、また非常識さに気づくこともありそうだ。　 ※取材協力：公益財団法人ＡＦＳ日本協会 (http://www.afs.or.jp/)