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2週間以上、咳が続いたら、百日咳かどうか医者に診てもらいましょう。百日咳は名前の通り、激しい咳がしつこく続くのが特徴で、完全に治るのに2か月ほどを要します。感染症法で、特定の医師による定点報告が義務づけられています。
現在、ジフテリア・百日咳・破傷風混合 (DPT) ワクチンが定期接種となったおかげで、百日咳の報告数は年々減少し、乳幼児期の典型的な咳発作はあまり見られなくなりました。しかし、ワクチン未接種の子どもが百日咳にかかると、風邪症状が2週間程度続いたあと、連続性の激しい咳が発作的に起こり、息が吸えないため顔が真っ赤になったり、白目が充血して、その後に急に息を吸うため「ヒュー」と音を立てる特徴的な症状を引き起こします。発作の出ていない時は平然としていますが、重傷例では痙攣発作や脳症で後遺症を残すこともある恐ろしい感染症です。
最近は15歳以上の百日咳発症数が増加しています。成人の場合、単に咳が長引くだけのことが多いのですが、放っておくと乳幼児への感染源となるので、きちんと治しておくことが大切です。一般に診断は2〜 3週間あけて、二回の血液検査を行い、ペア抗体価を比較することで判定します。しかし、その結果が出るまで治療を待つわけにはいきませんので、通常は症状から百日咳が疑われれば、直ちにマクロライド系の抗生物質を1週間程度飲んでもらいます。たいていは、それで咳は治まります。
それでも咳が治まらない場合には、他の感染症や、アレルギー、逆流性食道炎などの可能性があります。まずは、引き続いて同じ医者に診てもらうようにしてください。
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