会社から評価される新入社員像

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2014年03月20日 15:10  JIJICO

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JIJICO

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ジレンマに気づいて分かれる新入社員の3つのタイプ


私が初めて新人研修を受け持つようになって、20年が経過しました。新人研修は他の研修と異なり、配属の参考にするための受講者レポートを求められます。人生に関わることなので、私も真剣に受講者を観察します。すると、「成功する人」と「残念な人」の違いがわかってきます。


入社すると、会社のさまざまな部分が見えるようになります。学生として会社を訪問しても見えなかった風景が、社内からなら見えるようになります。何も決まらない会議や責任逃れする上司、大事な約束があるのに残業など。新人社員は、こうしたジレンマを解消しようとします。長く働く会社なので当然ですが、ここからが問題となります。


ジレンマに気付いた人は、3つのタイプに分かれます。


1つ目は、口先だけの評論家です。仲間うちで互いの会社について評論します。とはいえ、口を開けば現実感のない不満ですから、会社は聞く耳を持ちません。


2つ目は、改革しようとして浮いてしまうタイプ。能力以前に、反抗的な態度のため、使いにくい社員になります。いずれ会社を去って自分で会社を興すか、フリーランスになります。


そして、3つ目は評価されるタイプ。この社員は、ひとつの会社だけでなく、どこに行っても成功します。それは、会社の「しきたり」をいち早くマスターできる人です。


会社は実績ある社員の話しか聞かない


会社を変えるには、実績を重ねて発言力を増すことです。とはいえ、実績を見せようにも危なっかしい社員に重要な仕事は回ってきません。会社も責任を問われるため、そうした人には忙しい割に実績の挙げようもない雑用ばかり回すのです。


では、残念タイプの具体例を挙げましょう。ファストフードでも居酒屋でもいいので、思い浮かべてください。


「なぜ、これを注文するのでしょうか?」
「テーブルを拭くことに意味があるのですか?」
「いま、別件で忙しいのですが、大至急じゃなければいけませんか?」
などと言って最後に深いため息をつく。


あなたは、こんな店員を好きになれますか?


一方、成功タイプは、あなたが心地良いと感じる店員さんと同じです。笑顔で復唱し、注文を素早く取ってくれるなど、店のしきたりを心得ている店員さんにお願いしたくなります。新人社員も同じことです。会社のしきたりさえ身に付けてしまえば、重要な仕事が回ってきます。そこで、実績さえ挙げれば、あなたの評価は高まるのです。



(木村 尚義・経営コンサルタント)

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