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幼少期からネット社会で育った若者は、友人ですら「どうつくればいいかわからない。友達かどうか分からないが、失うのは怖い」などの悩みを抱えやすい傾向にあります。現実社会の中で生身の人間との関係がうまく構築できず、ネット上に築かれた社会、架空のコミュニティーの中に、それを求めようとします。
しかし、ネットにおいても「相手を傷つけてしまった」「相手から無視された」「突然、メンバーが消えた」「退会した」などの理由で孤独感、孤立感、疎外感を抱くことがあります。
本来のコミュニケーションとは、どれだけ科学が発達してもデジタル化が進んでも、人が人に求める生身の「かかわり欲求」です。それは、相手に関心を抱き、五感を通して互いに感じ合うことで、「人はそれぞれ違う人間で、違うことが当たり前」と認識し、相手を尊重する、認める、許すなど「人の尊厳を守る」ことです。
しかし、ネットではこれが非常に困難です。同じ言葉を使用しても、そこに含まれる意味づけや定義が異なるためです。表情や声、動作からは相手の気持ちを汲み取ることができますが、ネットでは不可能。結果、勘違い、誤解、思い込み、決めつけなどが生まれやすくなります。
乳幼児期から母親に対する信頼関係が健全に発達すれば、他者との関係に悩むことはありませんが、近年、そこにも課題があるようです。さらに、生育歴の中で自己肯定感、自己効力感を伸ばし「一人でいられる能力」を養いますが、その点にも社会的な課題があります。
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ネットでのコミュニケーション自体が悪いのではなく、ネットの使い方(利用)に問題があります。ネットは知識、情報の交換、連絡及び確認手段としての利用に留め、対人コミュニケーションの本来のあり方を学び、生身の人間とコミュニケーションを取ることです。その勇気は、あなた自身に能力が備わっていることを認め、自信をつけることから始まるのではないでしょうか。
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