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昭和世代にとっては、日本酒は、ネガティブなイメージが中心だったかもしれません。しかし現在は、飲食店の多様化に伴い、全国各地で造られる美味しい日本酒が気軽に飲めるようになっています。
日本酒は、言うまでもなく「嗜好品」です。そのため、「日本酒はかくあるべし」という固定概念は取り払ってください。人によって好みが違って当然です。その好みの違いがあるからこそ、さまざまな飲み方を楽しめる。これもまた、日本酒の魅力です。
日本酒は、もちろん日本食と相性が良いです。しかし、他国の料理との相性も意外に良いです。むしろ、日本酒とまったく合わない料理を探す方が難しいかもしれません。具体的に「この料理と合いますよ」と言えば良いのでしょうが、まずは自分の舌で試してみてください。例えば、あっさりとした料理には、軽めの日本酒を。こってりとした料理には、熟成酒やボディがしっかりとした日本酒を、というように。アジア料理、西洋料理、エスニック料理など、大好きな献立との相性を実際に確かめるのは、楽しいひとときとなるでしょう。
もしかしたら「不謹慎」と思われるかもしれませんが、日本酒に「何か」をミックスして飲むと、うれしい味覚の発見に出合えるはずです。日本酒は「包容力」がある飲み物なのです。
一例を紹介します(常温または冷やして飲む場合)。
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■ワサビ
すりおろした直後のワサビを少々、日本酒に混ぜます。ワサビのピリッとした風味が感じられ、新鮮な味わいです。ただし、チューブに入った市販品にはさまざまなものが含まれているので、お勧めしません。
■醤油
これは、アメリカ人のシェフに教わりました。お猪口に醤油を一滴たらすと、味がグンと変わります。実際に試してみると、酒に旨味が増します。醤油のアミノ酸の効果でしょう。さっぱり味の日本酒にどうぞ。濃い目だと、ちょっとくどくなります。
■牛乳
やや甘味のある、とろっとした「にごり酒」にピッタリ。牛乳・日本酒は共に冷やしてください(配合比率はご自由に)。
■水・氷
選んだ日本酒が「少し濃い」と感じた場合は、いわゆる「割水」を。たくさん入れる必要はありません。お猪口に小さじスプーン一杯の水を入れると、酒自体が軽く感じられます。また、これからの季節は、グラスに氷を入れて、そこに日本酒を注ぎロックにして飲むのも良いでしょう。アルコール度数が下がり、口当たりが良くなります。ロックの酒にライムを入れると、いわゆる「サムライロック」というカクテルに。日本酒の香りが気になる人にも、それが低減されるのでお勧めです。
また、日本酒に何かをミックスする以外に、いつも飲んでいる酒の温度を変えてみるのも良いかもしれません。一般的に酒類は、冷やせばキリっとした味わいになり、温めればふくらみが出てきます。いつも飲む温度を試しに変えてみて、味の変化を楽しむと良いでしょう。
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最後に、おいしくお酒を楽しむために、最も大切な要素があります。「楽しく飲める人と飲む」ことです。このことが、おいしさの何よりの秘訣です。
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