悪質な遺品整理業者を見抜くには

1

2014年04月01日 15:10  JIJICO

  • 限定公開( 1 )

  • チェックする
  • つぶやく
  • 日記を書く

JIJICO

写真
遺品整理士の重要が高まる中、心ない業者も増えている


ここ数年で「遺品整理士」の注目度・知名度が高くなり、異業種からの参入や新たに起業する業者が増えています。その中で、多くの消費者トラブルが多発しているのも事実です。 見積書の金額と請求金額が違っていたり、遺品を不法投棄したり、挙句の果てに遺品を盗んだり。例として、以下のような業者は「悪質」と言わざるをえないでしょう。


(1)1日で終わる作業を故意に何日もかかると偽って、不用な作業日数を掛ける業者(結果、法外な金額の請求になる)
(2)地区毎の分別方法を理解しないまま作業をする雑な業者
(3)遺品を盗むなど、人道的に許されない業者


消費者サイドでは、「どのような点に注意して業者を選んだら良いのか」が気になるところだと思います。今回は、業者選びのポイントを紹介します。


安心できる業者選びのポイント


「遺品整理」とは、簡単に説明すると、必要な家財(遺品)と不要な家財を、依頼者に代わって仕分けする作業です。不要な家財の処理に対して、知識がある業者なのかが最大のポイントになります。一般廃棄物収集運搬許可証や産業廃棄物許可証があっても、地域や県が限定されているものです。動揺している遺族や依頼主の心につけいり、県外見積(法外な金額)を出し、作業は地元下請け業者にさせるなど、責任者の所在がはっきりしないケースは論外と感じます。要するに、対価だけを求める悪質業者です。


また、業者の営業年数も重要なポイントです。長年、遺品整理をしている業者であれば、さまざまな経験や事例があるため、当日に想定外の追加作業が発生しない限り、見積金額と請求金額に誤差はでません。そして、遺品整理業専門の業者か、他業種との併用業者なのかでも変わってくるでしょう。畑違いの業種が、遺品整理をしている場合も多々あります。会社の営業年数が長くても、「遺品整理業歴は数か月」といった短期間の業者もあります。


ホームページや電話だけではなく、会って話をすることも大切


良い業者を選ぶためには、打ち合わせのときに多くの質問をしてください。経験の少ない業者であれば、つじつまが合わない点が出てくるでしょう。ホームページや電話だけではなく、実際に業者と会って、遺品整理に対しての考えや要望や希望をしっかりと伝え、「要望や希望通りに作業してもらえるか」「信用できる業者なのか」を見極めてほしいと思います。


遺品整理とは、故人の天国へのお引っ越しです。それと同時に、遺族にとっての心の整理でもあります。大切な人とお別れをして、新たな人生の再スタートを切る家族にとって大事な営みだということを理解している業者を選んでください。



(花輪 隆俊・遺品整理士)

    前日のランキングへ

    ニュース設定