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"批評の神様"小林秀雄が学生たちに語ったこと

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2014年04月16日 07:11  BOOK STAND

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BOOK STAND


 日本を代表する批評家・小林秀雄。ドフトエフスキーから本居宣長に至るまで、小林の批評対象は洋の東西問わず幅広く、「日本における批評の文体を樹立した」(三島由紀夫著『文章読本』より)とまで言われる彼の作品群は、今なお多くの人びとに愛されています。

 この度、その小林が生前、全国各地から集めた大学生を相手に行った講義と質疑応答の様子を収めた「学生との対話」が刊行されました。1961年から1978年の間、5回にわたり九州各地で開催された小林の講演の単行本化。"伝説の対話"と言われる同講演が活字化をされるのは、一部を除いて初めてのことです。

 学生たちを前に、小林秀雄は言います。
「さあ、何でも聞いてください。何でも聞いてくれてかまわないが、僕はどんな質問にも答えるということではありませんからね。(中略)うまく質問するのは、なかなか難しい。問題がなければ質問しないわけだが、その問題が間違っていたらしようがないでしょう。うまく問題を自分で拵えて、質問をしなければいけない。(中略)いや、質問は承りますよ、承りますが(会場笑)、うまく質問してください」

 小林秀雄は、うまく質問を立てるよう学生たちに求めます。同時にそこには、問いを立てる行為の難しさが表れています。そして、この上手に質問をするという姿勢は、単に対話だけに留まらず、私たちの人生についても当てはまるのだと述べられます。

「実際、質問するというのは難しいことです。本当にうまく質問することができたら、もう答えは要らないのですよ。(中略)僕はだんだん、自分で考えるうちに、『おそらく人間にできるのは、人生に対して、うまく質問することだけだ。答えるなんてことは、とてもできやしないのではないかな』と、そういうふうに思うようになった。」

 学問に対し、人生に対し、常に問いを立て続け、考えを深めていった小林秀雄。対話を通して学生たちに語りかけたその言葉はもちろん、学生たちに向き合う姿勢そのものから、私たちが学び取れることも多いのではないでしょうか。



『学生との対話』
著者:小林 秀雄
出版社:新潮社
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このニュースに関するつぶやき

  • その通り 問題の答えを考える前に、それは問題なのか、どう問題なのか考えましょう 答えを考えるだけの意義はないかもよ
    • イイネ!0
    • コメント 1件

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