緊張でトイレに駆け込む病気が増加

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2014年05月14日 13:00  JIJICO

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自律神経の障害が原因「過敏性腸症候群」が若年者に多い


最近、緊張すると通勤や通学途中で便意を催したり、トイレが無い場所へ行くと急に尿意を感じたりする人が増えています。検査では、炎症や腫瘍などの器質的疾患を認めず、主として内臓の運動や知覚を調節する自律神経の障害が原因と考えられています。


腹痛や下痢、便秘などの便通異常が起きるのを「過敏性腸症候群」と呼び、20〜40歳代の比較的若年者に多く、ひどい時には勉学や仕事に支障を来たします。たいていは生活習慣の乱れやストレスが原因です。まずは、規則正しい生活と暴飲暴食を避けることと、精神的なストレスをできるだけ軽くするように心がけましょう。症状が続く時は最寄りの医療機関に相談してください。最近では多くの治療薬が開発され、たいてい薬を飲めば症状は軽減します。


中高年者に多い「過活動膀胱」。規則的で緩やかな生活を


また、ひっきりなしに尿意を感じてしまう過活動膀胱は、中高年者に多く、外出するのがおっくうになります。まず医療機関で膀胱の細菌感染や、男性では前立腺に異常がないかどうかを診てもらいましょう。そして、そのいずれでもない場合には、アルコールや水分の取りすぎがないかを振り返ってみてください。過活動膀胱についてもいくつかの治療薬が出ていますので、処方してもらってください。


誰でも緊張や不安が強いと、冷や汗が出たり、動悸を打ったりするものです。同じように過敏性腸症候群や過活動膀胱も、過度のストレスによる自律神経の調節異常が関係しています。あまり深刻に考えず、規則的で、穏やかな日常生活を送ることが重要です。そしてこれまで述べた治療薬を使っても症状が取れない時は、心療内科や精神科のカウンセリングを受けてみるのも良いでしょう。



(古家 敬三・医学博士)

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