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2014年版「子ども・若者白書」の特集として、世界7カ国の若者の意識調査が実施されました。「自分の将来に明るい希望を持っているか」との問いに対して、「希望がある」「どちらかと言えば希望がある」と答えた人が日本は61.6%にとどまり7カ国中最低。他のアメリカ、韓国、イギリス、ドイツ、フランス、スウェーデン(82.4〜91.1%)を大幅に下回ったそうです。
「ポジティブシンキング(プラス思考)で考えなさい」。誰もが他人から言われたり、自身に言い聞かせたりした経験があると思います。しかし、マイナス思考の人が、一気にポジティブシンキングに変わろうとしても無理です。
マイナスのことを見ずにプラスのことばかりを考えようとしたり、マイナスもプラスに置き換えようとすればするほど、人はマイナスばかりに意識が囚われます。また、プラスばかりを見続けるのは、同じ失敗を招く危険性をはらんでいます。
そもそもポジティブシンキング(プラス思考)という意味を正しく理解していない人が多いのではないでしょうか。ポジティブシンキング(プラス思考)とは、「マイナスのことを考えずにプラスのことばかり考える」「マイナスもプラスに置き換えて考える」と認識されていますが、私が学んだ心理学では少し違います。「真のポジティブシンキングとは、マイナスのこともきちんと理解しているが、あえて自分が選ぶ行動・言葉はプラスのことばかり」というものです。
人はえてして、考え方を変えようとする時に、気持ちから変えようとしてしまいます。しかし、それでは、なかなか思うようにいきません。考え方や気持ちを変えるには「行動から変える」ことをオススメします。
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例えば、とても哀しく辛い気持ちでも「『きっと大丈夫』とつぶやいてみる」「少しだけ笑ってみる」「手足にギュッと力を入れて胸を張って歩いてみる」など。
もちろん、この時、哀しい気持ちは捨てずに持っていて大丈夫です。このような小さな行動ならば、きっと誰でもできるはず。その小さな行動は、いつの間にか「前向きにいこう」と気持ちに大きな変化を与えてくれます。
私のところにカウンセリングに訪れる人たちも、最初はマイナスな面ばかりを見ており、それを捨てたいと考えています。私のカウンセリングでは、まずはマイナスの面ときちんと向き合ってもらい、その後にプラスの面を対話を通して見つめていきます。そしてプラスの行動・言語を少しずつ引出していく作業を一緒に行うことで、「マイナスなこともあったけど、そこから学べたこともあった」「大切な未来のために、このマイナスな面を忘れず大切にしていこう」と、いつしか変わっていきます。
私は、基本的には、人は皆マイナス思考の生き物だと思っています。また、マイナス面は、プラスな面を見つめられる道具でもあります。マイナスも受入れてあげて、少しのプラスの行動から始めてみましょう。
もし辛い状況やマイナス思考に陥っているのならば、「きっと大丈夫」の合い言葉から再スタートを切ってみませんか?
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