岐阜県美濃加茂市長の藤井浩人容疑者(29)が収賄の疑いで逮捕・勾留されている事件について、弁護団は7月8日、勾留が地方自治に対する重大な侵害であることなどを理由に、「即時釈放」を求めて、最高裁への特別抗告を申し立てた。
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弁護側が行った勾留取消請求に対し、名古屋地裁はこのほど、請求を却下する決定を出した。続いて弁護団が行った準抗告も棄却されたため、最高裁へ特別抗告した。
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弁護士ドットコムは7月4日、藤井容疑者の弁護人をつとめる郷原信郎弁護士にインタビューし、「なぜ釈放すべきなのか」という理由を聞いた。
「この事件については、証拠関係はほぼ固まりつつあります。現金は渡されていないと固まっていて、今後、罪証隠滅の恐れなどまったくないと考えています。
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もうひとつ、この事件で、これまでの経緯の中で許せないのは、勾留理由のひとつとして『逃亡の恐れ』があげられていることです。
現職の市長、しかも、多くの美濃加茂市民の支持を受けて市長に就任した藤井市長が、今回の、わずか30万円の収賄の容疑で逃亡する恐れがあると検察官が主張し、裁判官がそれを認めているわけです。
これは、ある意味では、美濃加茂市民に対する冒涜と言えるのではないか、と。『あなたたちの選んだ市長は、それぐらいの犯罪の嫌疑をかけられただけで、美濃加茂市民を見捨てて逃げ出すような男だ』と、そういうことを言っているわけですね。
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いかにそれが常識外れなのかということ、それは、今回の事件を担当している検察官、裁判官が、そもそもこういう重要、かつ、きわめて微妙な事件、社会的にも影響の大きい事件を扱う資格がないのではないかと、それだけの常識をわきまえていないのでは、ということを、私は懸念しております。
とにかく、まず、藤井市長の身柄について、一刻も早く釈放を勝ち取り、美濃加茂市民のみなさんにお戻ししたいというのが、私の今の弁護士としての最大の課題であり、これからしっかり取り組んでいきたいと思います。
そのうえで、もし、どうしても今までの容疑を維持したい、起訴したいというのであれば、検察は勝手に起訴すればよいでしょう。われわれは受けて立ちます。とにかく、はやく、藤井市長の釈放を勝ち取りたいと思います」
(弁護士ドットコム トピックス)
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