少女時代はいかにしてK-POPの枠を超えたか 楽曲、ダンス、ライブから4年の歩みを分析

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2014年07月23日 17:10  リアルサウンド

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写真7月23日に初のベストアルバム『GIRLS' GENERATION THE BEST』をリリースする少女時代。
7月23日に初のベストアルバム『GIRLS' GENERATION THE BEST』をリリースする少女時代。

 少女時代が日本デビューしたのは2010年のこと。同年8月25日に有明コロシアムで行われたショーケースライブのステージに登場した、9人の凛とした姿は今も目にくっきりと焼き付いている。ルックス、歌唱力、ダンススキルの高さで、アジアのトップグループとして君臨する彼女たちが、このたび初のベストアルバム『GIRLS' GENERATION THE BEST』をリリースする。


(参考:KARAメンバー脱退で改めて注目 なぜK−POPグループには揉め事が多い?


 少女時代は、これまでに9枚のシングルと、3枚のアルバム(『GIRLS' GENERATION』、『GIRLS' GENERATION II 〜Girls & Peace〜』、『GIRLS' GENERATION LOVE&PEACE』)を発表してきた。『THE BEST』には、シングル曲はもちろん、アルバムからの代表曲、ボーナストラックで『Mr.Mr.』(Japanese ver.)と新曲『Indestructible』が収録。まさに本作は、彼女たちの日本で4年間の歩みが詰まった作品と言っていい。では初ベストアルバムということで、改めて少女時代の魅力について振り返っていこう。


 少女時代は、BoA、東方神起、SUPER JUNIOR、SHINeeなどが所属する韓国の芸能プロダクション、SMエンターテインメントのガールズグループとして、本国で2007年デビュー。テヨン、ジェシカ、サニー、ティファニー、ヒョヨン、ユリ、スヨン、ユナ、ソヒョンは、数多く在籍する練習生の中から選び抜かれた精鋭の9人だ。デビュー当初から人気を集めていた少女時代だが、2009年「Gee」の大ヒットで、本国でのガールズグループのトップ座を絶対的なものにする。


 YouTubeのMVなどを通じて、韓国にすごいグループがいるというウワサは日本でも潜在的に広まっていた。そうした中、2010年8月にDVD『少女時代到来 〜来日記念盤〜 New Beginning of Girls' Generation』の発表から、9月にシングル『GENIE』で日本デビューし、10月にリリースした『Gee』で大ヒット。2011月4月に日本オリジナル曲の『MR.TAXI』(Run Devil Runと両A面)によって、日本での人気を完全なものとした。個性際立つ9人が、印象的な歌詞とメロディを繰り返し歌うフックソングはとても新鮮。さらに、シンクロ率の高いフォーメーションと、キャッチーな振りを織り交ぜたダンスパフォーマンスはインパクト絶大だった。


 先に日本デビューしていたKARAが『ミスター』を大ヒットさせ、4 MINUTE、BROWN EYED GIRLSなども活動していたが、K-POPの勢いをさらに高めたのは少女時代の存在が大きい。続いて、2NE1、T-ARA、SECRET、RAINBOW、IUなどが相次いで日本デビューを果たし、その中でも少女時代はK-POPの枠を大きく超えた存在として認知されるようになった。


 また、彼女たちの、楽曲、ダンス、ヴィジュアル、MV、アートワークなどが、日本のガールズグループに大きな変化をもたらしたのは現在のシーンを見れば明らか。特に、グループアイドルのフォーメーションダンスの見せ方は、少女時代以前と以降では変化が感じられる。


 さて、美脚ダンスなど、振りの方に注目が集まる少女時代だが、J-POPとはまた違う楽曲の方向性や、クオリティの高さがあったからこそ評価を集めたのは間違いない。少女時代の楽曲のベースには、基本的にクラブミュージック的なアプローチがある。ボーカルハウス的な「GENIE」は、メロディの作りが面白く、絶妙なコード進行で高揚感を与えてくれる。「MR.TAXI」は、パワフルなビートと、サビの“タクシー”のループでグイグイと聴き手のハートをつかむ。エレクトロサウンドと女性的な強さを感じさせるメロディが合わさった「PAPARAZZI」。EDM先取り的なサウンドの上で、妖艶さとしなやかなメロディが歌われる「FLOWER POWER」。また、「Time Machine」「ALL MY LOVE IS FOR YOU」といった正統派バラードではしっとりとした世界観に誘い、「BEEP BEEP」「LOVE&GIRLS」ではポップなフィーリングでパーティ感を作り出す。


 こうした振り幅のある楽曲をカラフルに表現していけるのは、9人のボーカル力があればこそ。『THE BEST』は、日本でのリリース順に曲が並んでいるので、彼女たちの歌唱力、日本語での歌の表現の上達も見て取れる。


 さらに少女時代の魅力は、ライブで絶大な力を発揮する。先日、7月13日に、3度目の日本ツアー『GIRLS’ GENERATION 〜LOVE&PEACE〜 JAPAN 3rd TOUR』のツアーファイナルが代々木体育館で行われた。約3時間のショーの中で、カッコよさ、美しさ、かわいらしさ、そして感動まで持っていく濃密なエンターテイメントを見せてくれた。歌やダンスのパフォーマンスの高さはもちろんのこと、花道、センターステージを存分に使い、会場全体を包み込むようにアゲていくステージングは見事。ライティング、レーザー、映像を使った演出面のこだわりもすごい。もし、少女時代に興味がない人が見たとしても、ライブのポテンシャルの高さに納得してしまうであろう説得力がある。


 では、改めて『THE BEST』に収録された楽曲に触れると、ボーナストラックの新曲『Indestructible』は、彼女たちの今の気持ちをストレートに歌ったバラード。9人は本国では一緒に寮生活をし、韓国でのデビューから7年間、世界規模で常にトップスターとしてあり続けてきた。これは並大抵の精神力がなければ続けられない。当然、いろいろな要因で上手くいかないこともあったはずだ。それでも9人はメンバーチェンジすることなく、ここまでやってきた。それは、メンバー同士の絶対的な信頼感と、応援してくれるファンの存在がとてつもなく大きい。そんなメンバーの素の気持ちが伝わる楽曲は、ファンの心にグッと響くはず。


 少女時代は、メンバーの年齢的な成長、時代性を織り交ぜ、楽曲のカラーを変えながら、これまで第一線を走り続けてきた。『THE BEST』の1曲1曲からは、そのときどきの9人の熱量が感じられる。この先、少女時代はどんな姿で魅了してくれるのか。そんな期待感も込めながら、彼女たちのグッドチューンをたっぷりと楽しもうじゃないか。(土屋恵介)



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