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よく「赤ちゃんにたくさんの言葉を使って話しかけると言語能力が発達する」と言いますよね。つまり、”量”を重視する考え方が一般的です。
しかし最近アメリカで、言葉の量ではなく、その”質”を重視した方がいいとの研究結果が発表されました!
そこで今日は、この研究結果を元に”赤ちゃんの言葉の力を増やすコツ”を、育児コンサルタント&プラス思考育児.JP主宰の佐藤めぐみがご紹介します。
■アメリカの研究でわかった言語発達の秘訣
ワシントン大学とコネチカット大学の研究者は、1歳前後の赤ちゃん26人に録音機能をつけたベストを着てもらい、1日8時間、4日間分の対人コミュニケーションの様子を録音しました。
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それにより得たデータを、30秒間を1つの単位とした4,075パターンの記録として分析。
具体的には、それぞれのパターンを、
・そこに登場する声の主は誰か
・何人の人が登場するか
・赤ちゃん言葉で話しているか
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・普通の言葉で話しているか
などの項目に沿って解析したのです。そして、それぞれの赤ちゃんが2歳になったとき、親に言葉の発達状況を計測するための問診票を送り、その子がいくつの言葉を知っているかを答えてもらいました。
すると、俗に言う”赤ちゃん言葉”を沢山耳にした子ほど、言葉の発達が進んでいることがわかったのです!
パパやママから赤ちゃん言葉で話しかけられていた子は、平均433語の単語を知っていたのに対し、赤ちゃん言葉がもっとも少なかった家庭では169語にとどまりました。
■赤ちゃん言葉でどんどん話しかけてみよう
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この研究で示唆している言葉を伸ばすコツは、次の2つ。
(1)大人言葉で話しかけるよりも赤ちゃん言葉を使ってあげること
(2)1対1の環境のときに、赤ちゃん言葉を使うとなお効果的
私達は、利点まで考えて赤ちゃん言葉を使うことは少ないですよね。あくまで、我が子に向ける愛情表現のひとつ。自然と赤ちゃん言葉が出てきてしまう、といった方がほとんどではないでしょうか?
何となくやっていたことが、実は言葉を伸ばす秘訣だったなんて、親としては非常に嬉しい話ですよね!
赤ちゃんは、自分が出しやすい音からまず発するようになります。いわゆる喃語といわれるものです。赤ちゃんの立場からしたら、それを一緒に真似してくれたら嬉しいですよね。
人間誰しも、自分に同調してくれると嬉しく感じます。これは、赤ちゃんも同じなのです。
小さいうちは赤ちゃんに習って、ちょっとおおげさに音を出してコミュニケーションすると、楽しく言葉の発達を促すことが期待できそうです。
【著者略歴】
※ 佐藤めぐみ・・・心理学がベースのポジティブ子育て『プラス思考育児メソッド』でママをサポートする『ポジカフェ』主宰。ママ向けストレス診断、悩み相談、叱り方教室 『ポジカリ講座』 など育児コンサルタントとして活動中。
著書は、『子育て心理学のプロが教える輝くママの習慣』(あさ出版)、『パリママの心豊かに生きるシンプルなヒント』(アルマット)、『叱るときのイライラがなくなる! 子育て心理学のプロ 佐藤めぐみの「ポジカリ」メソッド』 (All About Books)[Kindle版]がある。
【参考】
※ Molly McElroy(2014)『Babbling babies- responding to one-to-one ‘baby-talk’- master more words.』 University of Washington
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