星陵が「必笑」で大逆転劇!「笑う」ことの効能

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2014年08月08日 10:10  JIJICO

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劇的な超大逆転劇を生んだ「必笑」という合言葉


夏の全国高校生野球選手権は、色とりどりのドラマを生み出します。第96回全国高校野球選手権石川大会の決勝戦で、星稜が驚異の粘りを見せて超大逆転劇を演じました。0ー8で迎えた9回裏、一挙9点を奪って小松大谷にサヨナラ勝ち。2年連続17回目の夏の甲子園出場をつかみました。


今年のチームの合言葉「必笑(ひっしょう)」が生んだ大反撃でした。「笑えば前向きになれる」「自分たちの野球ができる」。そんな強い思いを込めた合言葉が「必笑」だったようです。緊張した場面で笑うことで、選手たちにどのような効果を生み出したのでしょう?


「笑う」ことで、ストレスを減らしリラックス状態を作る


野球で9回裏0−8という状況は、普通なら心が折れて、やる気が全く失せてしまうか、過度の緊張やストレス状態になるであろうことは容易に想像がつきます。ストレスには「適ストレス」というものがあります。ストレスが少なすぎると、集中力が散漫になり力を最大限に発揮できません。逆に、ストレスが多すぎると、力んでしまい冷静さを失います。


ストレスは悪いものではなく、適度であれば、集中力を増したり、能力を発揮できたりするのです。海外のスポーツ選手が試合中にガムを噛むのも、ストレスを少し減らすための工夫です。


「笑う」ことで、ストレスを減らしリラックス状態を作ることができます。「楽しいから笑う」という発想を逆転させて、「笑うから楽しい気分になる」効果を「顔面フィードバック」といいます。この効果で9回裏の緊張感を「適ストレス」状態にできたのかもしれません。


姿勢や表情を変えることは人の行動を変化させる


人間は、潜在的な意識を実現していくともいわれます。例えば、とても厳しい上司の元で働くAさんとBさんがいます。怒られた反応は、下記の通りです。


Aさん:「有難うございます!また至らぬ点はどんどんご指導ください!」と口に出して言う。
Bさん:「もう怒られないようにしよう…」と心の中でつぶやく。


どちらが不安を掴んでいるかといえば、Bさんです。Bさんは、考えている過去の不安を実現しやすくなります。一方、Aさんの表情を想像すると、笑顔が思い浮かびます。笑顔は思考もポジティブにします。そして、ポジティブな未来型の思考は、成功を誘うのです。「思考が先」だという先入観を捨てて、姿勢や表情を変えることは人の行動を変化させる可能性が広がるでしょう。



(青柳 雅也・心理カウンセラー)

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