イヤイヤ期は「生きていればOK」で乗り切る

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2014年09月24日 10:01  MAMApicks

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ついにきた。
まさに、(゜∀゜)キター!!!! って感じだ。

2歳ちょっとになった息子。以前はぐずることはあっても、これがかの「イヤイヤ期」なら、名付けるほどの状態なのかなと不思議だった。
子どもが同年齢のママ友から伝え聞くその惨状?!に、うちの子はイヤイヤ期がないのかなとすら感じた。ないと先々大変だと聞くから心配……、そんなのんきなことを思っていた。

そしてやってきたイヤイヤ期。嗚呼、なくていい。

起きるのもイヤ
食べるのもイヤ
歯磨きもイヤ(←これはイヤイヤ期に限らず……)
着替えるのもイヤ
出かけるのもイヤ

えっと、あなた何ならイヤじゃないの? とにかく人からの指示はすべてイヤなのだ。
虐待を疑われそうな泣き声で、地面をのたうち回る。世の中のすべてが不満だと叫ぶかのように。ロックなのだ。

褒めることが大事、自己肯定感が大事。
昨今、子どもの幸福にはこれらが大事だといわれるが、イヤイヤ最中は煮ても焼いても褒めそやしても食えやしない。しまいにはイヤイヤ言われすぎて、親の自己肯定感も危機的状況になる。絶対にそれはないだろうが、「虐待」も対岸の火事ではなく、同じ大陸の出来事であることを体感的にわかってしまう瞬間もある。

ふと読んだ記事で、「イヤイヤ期は時間に余裕をもって行動しましょう」とあった。
確かに一理あって、何もかもイヤという魔のスパイラルに突入するタイミングは、親が時間に追われて子をコントロールせざるをえない時だ。

朝の一番忙しい時間帯などに、子が怪獣へとトランスフォームする。一分一秒を争っているこのタイミングに。こちらが泣きたい気持ちになる。

時間に余裕を作る。
うんうん、そうだね。でもね、それができれば警察がいらないくらいに難しい。子どもの行動はそもそも時間がかかる。この2年間さまざまなイタい目をみて、余裕をもって行動するのを学んできた。工夫の余地はもう一ミクロンもない。

「イヤイヤ期は成長の印と見守りましょう」ともあった。
うんうん、成長はうれしい。でも、イヤイヤ中の怪獣を前に、この呪文を唱えてみても何も効かなくて途方に暮れるだけだった。

そして、「しつけ」が絡むと親の心境は複雑になる。

イヤイヤ中は問題行動の総合デパートだ。
物を投げる、行儀よく座らない、液体をこぼす、人をたたくなどなど。
それらをきちんとしつけなくてはとか、泣けば嫌なことをやらなくてすむことを学んだら困るなど考え、果敢に子どもをしつけようとする。

でも、そのうち悟ってきた。イヤイヤ中に何かを教え込もうとするのは無理ゲーだと。何かを強引にさせるほど、イヤイヤ状態が炎上する。

イヤイヤを解消する方法も模索した。
我が子は動画が気分の切り替えにはいいのだけれど、ぐずれば見せてもらえると学んだようになったので常用は辞めた。
我が子以上に泣き叫んでみるのも、一時的には効果はあった。これは迫真の演技を要し、場を間違えると警察のお世話になるプランなので常用は難しい手だ……。


いろいろ悪戦苦闘するなかで、ひとつ思うところがあった。

子どもは「自然」と同じだ。(笑顔や行動で)すべてを忘れさせてくれる癒しを与えてくれると思えば、どうしようもなくアンコントロールな存在であることを痛感させもする。

子どもは「自然」だとしたら、「イヤイヤ状態」の天気は嵐なのかもしれない。
天気をコントロールできないのと一緒で、嵐が過ぎ去るのを待つのか、突入するかどちらかなのだろう。

待てる時は待つ。待てない時はずぶぬれになりながら(=泣き叫ぶ子どもを抱きかかえて)行動する。時には避難(=離れる)する。

嵐と同じくのイヤイヤの瞬間は「生きていればOK」という判断基準だ。しつけは晴れている時にすればいい。


例えば、どうしてもお風呂を嫌がった時。
いままでは、お風呂で暴れる子を抑えつけ転倒する危機に見舞われながら、無理矢理お風呂に入れていた。さっぱりするはずのお風呂が、一戦交えた戦士のように疲弊した。布団に倒れ込みたいところを我慢して、怪獣が寝静まるまで戦いを続ける。もうクタクタだ。

それを、「お風呂に一日くらい入らなくても死なないしなぁ」と止めてみた。そのぶん、(多少汗臭い)子どもとたくさん遊んだ。

翌朝。お互い目覚めはスッキリ。朝はやっぱり怪獣と化したけど、熟睡できたぶん自分の心に余裕ができていた。

次の日のお風呂は嫌がらなかった。ホッ。毎回嫌がるなら違う手を考えないといけないが、ときどきならよさそうだ。

イヤイヤをなくそうとしたり、その原因を考えすぎて、子育てが一層疲れるものになっていた。ずっと晴れの天気が続かないように、子のイヤイヤも抗えない現象なのだ。

天候が嵐の時は、「生きていればOK」とそのときの行動を決める。それと同じ心境で、イヤイヤ状態を受け止めたい。その方がずっと親子の精神状態に晴れ模様が増える。

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それにしても、天気予報みたいに、イヤイヤのタイミングを予想できるといいのになぁ。いや、注意報がありすぎてイヤになるかな。

福井 万里
大学卒業後、大手システムインテグレータでSEとして10年間勤務も、東日本大震災を機に、本当にやりたいこと(書くこと)を生きがいにと決意し退職。2012年に結婚&長男を出産するも2013年に離婚、シングルマザーに。ライターとして活動を開始。

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