いまのところ、このジャンルの機器の呼びかたは定まっていないようだ。とはいえ、いくつかのモデルが製品化されてきているので、そろそろ名前がつくだろう。当サイトでも紹介したことのある「Ubi」や「Amazon Echo」のたぐいだ。デジタル執事というか、ホーム・アシスタント的なデバイスである。
このジャンルにまたひとつ新しい提案が出てきた。Cubicという名称のこのアイテム、現在クラウドファンディングのサイトINDIEGOGOで資金を募集中だ。
基本的には、UbiやAmazon Echoに近いコンセプトのデバイスだ。音声コントロールで操作でき、指令を出せばスマート制御できるようにした照明の調整、ドアのロック、エアコンの温度設定などができる。質問すれば調べものをしてくれたり、リクエストした音楽を流してくれたりする。
しかし、それだけではない。このCubicは、本体は自宅や職場に置いてあっても、スマートフォンのアプリとして、またスマートフォンとブルートゥース接続して使えるワイヤレスデバイスを通じて、出先でも操作ができる。
クルマをどこに置いたか覚えていてくれたり、カロリー消費量を教えてくれたり、クルマのなかでは交通情報を知らせてくれたり、Eメールを読み上げてくれたりする。
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友達のように話すことができる
メインとなるのは四角い本体だ。またイヤフォンを接続できるパワー・バッジというアイテムを併用すれば、外出先からもCubic本体を呼び出したり、専用アプリを通じて仕事をさせることができる。
Cubicはさまざまなホームオートメーション、セキュリティのサービスやウェアラブルデバイス、Gmail、Evernote、Facebook、Twitterなどのクラウド、アプリと連携をとって動作することができる。
世話のやきかたもかなりパーソナルだ。家庭においては、音楽をかけてくれるのはもちろん、お気に入りの番組の時間を教えてくれたり、料理本を読み上げてくれたり、”なぞなぞジョーク”を話してくれたりもする。
話しかたも自然で(英語だが)、単なるアシスタントというよりは友達に近い存在として振る舞うようにできているのだ。
Cubicは長い会話を自然に話すことができるだけでなく、ユーザーの性格やユーモアのセンスを把握して、それにあわせた会話を提供してくれる。動画を見るかぎり、まるで人間(あるいは映画に出てくる人工知能)としゃべっているようだ。
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このCubic、本体とパワー・バッジ、アプリ、2つのスマートソケットのセットで、376ドル前後(4万400円前後)という価格になりそうだ。INDIEGOGOで先行予約したひとには来年の11月ごろ、そして一般販売は2016年になる見込みだ。
Cubicが普及するかどうかはわからないが、UbiやAmazon Echoとともに、こういったデジタル執事的なデバイスは将来ひとつの家電ジャンルとして確立されていくのではないだろうか。そのとき、どのような機能、インターフェイスが主流になっていくのかは、これから絞られていくのだろう。
なお、現時点でCubicになにができるのかは、下の動画で見ることができる。
*出典:INDIEGOGO -Cubic: Your Personal AI with Personality-
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