タイヤの性能は常に進化してきたが、空気が入っている以上、パンクするリスクはゼロではない。
しかし空気が入っていないタイヤであれば、そもそもパンクという概念すら存在しなくなってしまう。
そのようなタイヤをエアレスタイヤと呼ぶが、ミシュランがとうとうホイールとタイヤを一体化させた「TWEEL」(トゥイール)というエアレスタイヤを増産することを発表した。
いよいよパンクしないタフなタイヤが実用化される。
世界初のエアレスタイヤ量産工場
ミシュランがこのエアレスタイヤのアイディアを発表したのは2005年に遡る。その後改良を続け、いよいよ2014年11月20日、製品名「MICHELIN X TWEEL Airless Radial Tire」(以降TWEELと呼ぶ)として米サウスカロライナ州ピエモントに、量産用の専用工場を開設することを発表した。
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エアレスタイヤである「TWEEL」は、空気が無いので釘が刺さったところでパンクしないし、耐久寿命も従来のタイヤの3倍だとしている。
そのため、寿命が延びた分、古タイヤの廃材問題の改善にも貢献できると言う。
まずは農業用トラクターや工事用作業車用といった用途からの実用化から始められるが、まだ乗用車用の製品については発表されていない。
今回量産される「TWEEL」は、スチール製センター・ハブからポリレジン樹脂製のスポークが放射状に広がった形状だ。
「TWEEL」は空気が入っていないとはいえ、ちゃんと障害物に合わせて柔軟に変形する。
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エアレスタイヤ革命を起こせるか
まだ大手タイヤメーカーでエアレスタイヤを量産しているメーカーは無く、ミシュランが先陣を切ることになった。
まだ用途が限られているとは言え、エアレスタイヤは、100年が経過しようとしているゴムタイヤの歴史に革命をもたらすかもしれない。
何しろパンクしない、衝撃の吸収力も高い、操作性も向上し、スピンもしないというから、これまでのタイヤの性能を遙かに凌ぐ新しい概念のタイヤとなる。
ミシュランの「TWEEL」が商業的な成功を見せれば、世界中のタイヤメーカーの方向性に影響を与える事は間違い無い。
*画像出典:MICHELIN X TWEELR TURF Overview | YouTube, Michelin X TWEELR SSL Comparison Tests | YouTube
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