水素ステーションをより身近にする「スマートアプリ」

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2014年12月23日 14:10  FUTURUS

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FUTURUS

FUTURUS(フトゥールス)

地球温暖化や大気汚染の改善など環境保全が求められる昨今、政府は将来的にCO2排出ゼロとなる可能性を持つ水素社会を目指してFCV(燃料電池車)の普及を後押ししている。

そうした中、12月15日にトヨタ自動車が水素と空気中の酸素を反応させて発電、モーターで走行するFCV「MIRAI」を発売。

来年にはホンダもFCVの発売を予定しており、今後のFCV普及に伴う水素供給ステーション拡充の重要性がにわかにクローズアップされ始めた。

1回の水素充填でガソリン車にヒケをとらない航続距離(EVの約3倍)を誇るFCVではあるが、当面全国の4大都市を中心に100箇所程度とされる水素ステーションの普及スピードを考えると、いささかユーザーにとっては心もとない状況。

富士通がFCVのドライブに「安心」を提供

そこで富士通が「MIRAI」の発売に合せて水素ステーション情報管理サービスの運用を開始した。

水素ステーションの場所や稼働情報などをリアルタイムに把握することができる情報管理サービスを自動車会社に提供するもので、富士通が持つ位置情報を活用したクラウドサービス「FUJITSU Intelligent Society Solution SPATIOWL」を軸にシステムを構成。

FUJITSU

具体的には富士通が水素供給事業者の協力により収集した固定式・移動式水素ステーションの位置や稼働状況などの情報をトヨタ自動車に提供。

トヨタ自動車がこれらの情報を「T-Connect DCMパッケージ」のナビ専用アプリApps「水素ステーションリスト」とスマホアプリ「Pocket MIRAI」上で「MIRAI」のユーザーに提供する流れ。

水素ステーションの状況をナビ画面やスマホで確認

ナビ用のApps「水素ステーションリスト」では自車位置から近い3つのステーションを表示、水素ステーションの詳細情報(位置情報・稼働状況・お知らせ等)の確認や目的地の設定ができる。

またスマホ用アプリ「Pocket MIRAI」では水素ステーションの店舗情報のほか、水素残量や航続可能距離を確認可能となっている。

Poket_MIRAI

水素ステーションは固定式と移動式の2種類が予定されていることから、富士通ではFCVユーザーがリアルタイムに状況を把握することが可能となることで、水素ステーションやFCVの利便性向上と普及に貢献できるとしている。


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トヨタがレクサスで始めたテレマティクス・サービス「G-Link」を発展させたようなこのサービス、次世代エネルギー対応車であるFCVを手に入れたユーザーや、これからFCVに乗り換えようとしている顧客層にとって、常に自動車会社の情報サービス部門と繋がっている安心感は大きいに違いない。

さらに今後外部充電が可能な「プラグインFCV」が登場すれば既存充電設備の併用が可能となり、いっそう安心して「モータードライブ」を愉しむことができるようになるだろう。

*参考:トヨタ MIRAI、富士通、T-Connect、DCMパッケージ、水素ステーションリスト、Pocket MIRAI

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