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車椅子を使用している人達にとって、車に乗るのは楽ではない。
自分で運転する場合には車椅子から自動車の運転席に乗り移らねばならないし、乗り移れたとしても今度は車椅子を誰かの手を借りて車に積まねばならない。
車から降りるときはその逆の手順が必要で、結局誰かの助けが必要だ。そうなると、車椅子の使用者も、気軽に車で移動することはできない。
しかし、誰の助けも借りずに車椅子のまま運転席に乗り込めたらどうだろう。
それを可能にした電気自動車が登場していた。これで車椅子を使っている人も、誰にも遠慮せずに自由に車を運転することができる。
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そうか、車椅子のまま運転席に乗り込めば良いのか!
この「なるほど!」というアイディアを実現した電気自動車は、「ケングル」(Kenguru)という名で、ハンガリー出身のイスティバン・キサロスラキ(Istvan Kissaroslaki)氏が発案した。
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企画はずいぶん前から温めていたらしいのだが、資金が足りず実現できていなかった。
しかし、自らも車椅子を使用している米国の弁護士であるステイシー・ゾアン(Stacy Zoern)氏が、このアイディアに資金の援助を申し込んだことで実現化が可能となったのだ。
その利用方法があまりに簡単なので、絶賛してしまう。
車椅子の利用者は、車椅子から降りること無く、車椅子にのったまま「ケングル」の後方から運転席に乗り込めば良い。
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つまり、「ケングル」には運転席の座席が無いため、車椅子がそのまま運転座席になるのだ。
ハンドルも、車椅子に乗っている状態で操作しやすいように、回転式では無く、バイクのハンドルの様な形状になっている。
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また、運転操作は全てハンドルだけで完結するので、ペダル操作は必要無い。
約8時間の充電で約60マイル(約97km)走行可能で、時速約40kmというから、日常生活で使用するには十分なスペックだ。
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オバマ大統領も絶賛のアイディア
これまで車椅子の利用者が自動車を運転するには、どうしても車椅子の乗り降りや、車椅子を畳んで自動車に積み、再び車椅子を下ろしてセッティングしなければ成らないという、手間がかかった。
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しかし車椅子毎乗り込んで運転するというアイディアがこの面倒を解決してくれる。
この「ケングル」は米オバマ大統領も絶賛し、既に米国では2014年の2月から予約が開始されている。
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また、価格は2万ドル(約239万円)ほどになるようだが、ヨーロッパや米国では補助プログラムによってほぼ無料になるという。
残念ながら日本での利用許可や販売は予定されていないようだが、補助制度も含めて検討されるべきであろう。
*画像出典:Gallery ? Kenguru, Pres Obama On Kenguru |YouTube