イライラ連鎖を断ち切る「イチヌケ」で家内安全

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2015年01月05日 12:01  MAMApicks

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初詣で願うことといえば、「家の中が穏やかで笑顔に満ちた1年になりますように」。
そしてそれはたいてい、クリスマスの大喧嘩の記憶が新しくてひどく切実だったり、願った直後に正月に絶大な不機嫌の海が生まれていきなり打ち砕かれたりする。

簡単なことのようで、なかなか、難しい。

■始まりには理由があるけれど
この前、夫の言動で頭にきたことがあった。
機嫌良くふるまうことは彼に対しそれを許したことになるようで、どうも嫌で、引きずる。

頭にきた対象は夫だ。しかし、夫に対するあてつけめいたイライラはそのまま家庭内を支配し、当然子どもにだって波及する。

子どものペースを待てていたことが待てない。大らかに見守れていたことが、頭ごなしの叱責に転じる。そりゃあ子どもは明るい気持ちにはなれない。やる気はおきないし、でも、やらないといつもの10倍注意される。


■イライラは伝播し循環する
負の態度には負の反応が返り、さらに別の負の態度を誘発する。

不機嫌に不機嫌で返し合う夫婦、子どもは嫌な気分をため、態度が荒くなる。こうなると、もう、全員「負」。負の循環に陥り家庭内は不穏な空気に満たされる。

最終的には、私のイライラに夫が怒って、その原因が自分だと気付いていない事に私が怒って、結局喧嘩。

■喧嘩の多くは判定不能
私は、もとはと言えば、そっちが苛立っていてひどい言動をしたじゃないか、と思っている。夫は夫で、いやそうじゃない、そっちがずっとイラついていたんじゃないか、と思っている。

……あぁ、もう、これって実は、タマゴが先かニワトリが先か、くらい、くだらなくて、判定のできないことなのだ。どっちも「そっちが先じゃないか」と思って「自分論理」が働いているから、この手のことに、共通の論理的な話し合いの土壌なんて、ない。

理由なんて相対的なもので、自分の理屈がつねに自分にとって正しいのだ。

よく「喧嘩には話し合いが大切」というけれど、客観的に判定して、どうやらここには「話し合いそのものが成立しえない」。

これは諦めとか我慢とかとは違う種の「気づき」のようなもので、そう認めてしまえると、喧嘩勃発前にいい幕引きができたかもしれない。

■誰かがやめる、イチヌケたっ!
もう、この家庭内イライラ循環に至ったら、話して決着をつけるとかでなく、誰かが「やーめた」とそれを断ち切ることが大切なんだと思うのだ。

理由はどうでもいいから、「イチヌケたっ」と抜け出す。

そりゃあ難しい。だって、理屈で感情をコントロールする種の人間にとって、イライラを表出することは「許していない」の意思表示なのだから。それをひっこめてうやむやにすることは、なんだか「負け」みたいに感じるものだ。

でもここは、どうやら共通の理屈の土壌で紐解ける状況ではないのだ。
態度を軟化させようが、硬化させたままだろうが、伝わる時は伝わるし、伝わらないときは伝わらない。

意地とか悔しさとか、とりあえず、横に置いておく。一番重要なことはきっと根っこで理解しているはず、とそこは思い切り信頼する。

「これって意味がないんだ」と認めてイチヌケしてみる。もし誰かが先に「イチヌケ」したら、それに、のる。とりあえず、「このイライラやーめた」と抜けることだけが重要。

ひとりがイライラを振りまくのをやめたら、少し遅れて周りのイライラや不機嫌もおさまる。

■できれば自分から「イチヌケ」する
家の中は笑顔に満ちた場所であってほしい……。それが実現せずに、イライラが蔓延するのは、他の誰かのせいだと思うことが多い。

でも、自分がそもそものイライラの発生源になっていることが、確実に、一定の割合あるはずなのだ。自分にとって「正しい理由」がある「正当なイライラ」であろうと、家庭内のイライラ循環にとっては、単なる「困ったイライラ発生源」でしかない。

人は時にためこんだものを吐き出す場は必要で、それを受け止め合うのが家族の一番しんどい役割でもあったりするのだけれど、互いがサンドバックのようになってはヘトヘトだ。吐き出したらそこで終わらせて、家の中の空気に循環させない。そんな工夫ができたらなぁと思う。

よし、今年は自分から「イチヌケたっ!」と、イライラ連鎖を断ち切るようにしよう!! 意地張りすぎず、穏やかに。


……と決意して新年早々、外出帰りに、子どものあまりの態度に怒ってしまった。でも、イライラは引きずるまいと、甘いものに頼ってコンビニでドーナツを買ったら、これはなかなかすっきり効果あり。

いや、この調子じゃ、今年はチョコとかプリンとかしょっちゅう買うことになりそうな気が……。

狩野さやか
ウェブデザイナー、イラストレーター。企業や個人のサイト制作を幅広く手がける。子育てがきっかけで、子どもの発達や技能の獲得について強い興味を持ち、活動の場を広げつつある。2006年生まれの息子と夫の3人家族で東京に暮らす。リトミック研究センター認定指導者。


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