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1月7日、CerevoとInterphenomは、音声を認識して解析した結果をスマートフォンに通知したり、スマート家電を操作したりできるデバイス『Listnr(リスナー)』を発表し、同時に米Kickstarterでクラウドファンディングを開始した。
『Listnr』は室内の音などをキャッチすると、インターネットを通じてクラウドで音を解析し、必要に応じてスマートフォンに通知したり、家電の操作を行うことができる。
これはもしかすると、『Listnr』が“クラウドの耳”としての役割を担うようになるということかもしれない。
音声の認識だけでなく感情も解析するデバイス
『Listnr』は小型のデバイスだ。高さ68mm ×幅112mm × 奥行き68mmのサイズで、重さは約100g。インターネット接続機能とマイクを搭載している。
その内蔵されているマイクが付近で発生した音声を捉え、インターネット接続を利用してクラウドにアップロードし、クラウドに設定されたサービスによって必要な対応が行われる。
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例えば、当初用意される機能には、乳児の声を認識すると、それが「泣く」、「笑う」、「叫ぶ」、「喃語(なんご:乳児が発する、意味のない声)」のいずれの感情であるかを解析し、スマートフォンに通知するといった処理が行われる。
つまり、『Listnr』では音声を認識するだけでなく、感情も認識させようとしているのだ。
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また、特定の音声に合わせてLEDが光るという反応も示し、指を鳴らしたり手を叩いたりして『Philips hue』などのスマート家電を操作することもできる。『Listnr』は付近の音をキャッチして、クラウド側で解析し、何をすべきか判断させるという仕組みを提供するデバイスなのだ。
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大手の技術とスタートアップのコンセプトが出会った
『Listnr』のコンセプトは“音を使ったコミュニケーションデバイス”だ。この製品の誕生経緯は、これからのスタートアップのモデルケースとなるだろう。
まず、ボタニカルデザイナーの江原理恵氏が、ハードウェアスタートアップ開発・検証施設である『DMM.make AKIBA』にコンセプトアイデアを持ち込んだ。
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そこでCerevoとABBALabに出会うことで、『Listnr』開発プロジェクトがスタートする。
ちょうどその頃、パナソニックの研究開発部門では音声認識エンジンの製品化を検討しており、Cerevoと共同でプロトタイプの開発に着手していたのだ。
ここで江原氏のコンセプトとCerevo・パナソニックの共同開発が繋がった。コンセプトと技術の親和性が高いと判断されたのだ。つまり、大手メーカーの技術が江原氏のコンセプトに出会ったことになった。
そして今的なのは、大手が参加しているにもかかわらず、資金調達に海外のクラウドファンディングサービスを利用したことだ。
クラウドの耳としての拡張製
『Listnr』はあえて完成形を取らずに、汎用性を残した製品として提供されている。つまり、APIを公開することで、対応サービスやアプリを自由に開発できる環境を提供しているのだ。
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このことによって、『Listnr』という“クラウドの耳”をどのように活用するかというアイデアが今後広がっていく余地を残している。
この辺りが既に発表されている類似製品の『Amazon Echo』と異なる部分だ。『Amazon Echo』は何ができるか明確だが、『Listnr』はまだ利用方法を限定していない。
このクラウドの耳がどのように活用されていくのかは、まさにこれからだ。あっと驚くようなアイデアが出てくるかもしれない。