男女で異なる「大きな病気になった場合」の不安
働き盛りの40〜50代。まだまだ元気なつもりでも、仕事や家庭での負担が増加したり、体力の衰えを感じたりする人も多いでしょう。こうした40〜50代の健康に対する意識や不安を調査するため、株式会社第一生命経済研究所が、男女3,376人を対象にとした調査を実施しました。
この世代は、生活状況が一様ではないため、病気への備えなどは家族形態によって異なるようです。自分が大きな病気になった場合の不安を性別にみると、「仕事を続けられなくなること」への不安は男性のほうが大きく、「精神的・身体的な苦痛を感じること」「家事や子育てができなくなること」などは、女性のほうが大きな不安を感じていることがわかりました。
家族形態を含めて分析すると、「精神的に頼る人がいない」「身の回りの世話をしてくれる人がいない」と不安を訴える人が、単身世帯と自分・親世帯で多くなりました。また女性では、たとえ旦那さんがいたとしても「世話をしてくれる人がいない」と不安に感じる傾向があるようです。
単身の男性、生きがいや楽しみを持ちづらい傾向
からだの健康を保つために必要な「十分な睡眠」「バランスのとれた食生活」「適度な運動」といった行動の重要度を性別にみると、すべての項目において、男性より女性が上回っていました。これらの行動の実行度についても同様で、男性の関心の低さが明らかになりました。
同じく、心の健康を保つために必要な「人生を楽しむ」「ストレスを解消する」「世の中の動きに敏感でいる」といった行動の重要度でも、男性より女性のほうが高い結果に。特に単身男性では、人生の生きがいや楽しみを持ちづらい傾向があるようです。
|
|
今後、日本では単身者や老親のみと同居する人が増加することが予想され、日頃からケアサービスなどの情報を得ておくことが重要です。また、性別・家族形態別に考えると、単身男性において、心身の健康管理にもっと関心を示すことが課題となりそうです。(笹田久美子)
外部リンク
⇒元の記事を読む