健康被害事例も!「スギ花粉入り食品」にご注意を

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2015年01月14日 12:10  QLife(キューライフ)

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QLife(キューライフ)

アナフィラキシ−ショックで意識不明になったケースも

 病院で処方されるお薬や、ドラッグストアなどで販売されているOTC医薬品とは別に、近年、スギ花粉が入った液体やカプセル剤、錠剤や粉末剤、飴などが「花粉症によい」として販売されているのをよく見かけます。こうした「花粉入り食品」は重大な健康被害を及ぼす場合があり、注意が必要です。

 2007年2月、和歌山県でスギ花粉症によいとの暗示をした花粉加工食品を、40歳代女性が飲用した後にアナフィラキシ−ショックを起こし、意識不明となりました。この女性が口にしたのは、杉の若い雄花の芽を採取・摘果後、蒸気殺菌、乾燥、粉砕し、カプセルに充填したもの。1カプセル飲用してから運動したところ、約30分後に全身にじんましんが出現。息苦しくなったため医療機関を受診したものの、診療中、口腔内に著しく発疹が出現・気管が閉塞し、意識不明状態に陥ったとのこと。

厚生労働省も消費者に対して注意喚起

 これを踏まえ厚生労働省では、スギ花粉を含む食品について、スギ花粉を含む旨の表示と、スギ花粉症の方が摂取した場合、重篤なアレルギー症状を引き起こす可能性があるため、注意する旨の表示を行うよう事業者に要請をするとともに、以下のメッセージを同省ホームページ内で公開しています。

スギ花粉症の方がスギ花粉を含む食品を摂取することは、安全と断言できません。次のことを念頭に置き、アレルギー等の治療目的でこれらの食品を摂取することは避けてください。

  • スギ花粉症の方が、スギ花粉を含む食品を摂取すると、花粉症の症状が悪化したり、重篤なアレルギー症状(血圧低下、呼吸困難、意識障害等)を起こす可能性があります。
  • アレルギーは、ごく微量のアレルギー物質によっても発症することがあります。以前、その食品を食べて特段の異常がみられなくても、体調不良など、条件により重篤なアレルギー症状を起こすこともありますので注意してください。

 あくまでも日常の食事の補助的なものである健康食品。病気の治療に用いるものではないことを留意するようにしましょう。(QLife編集部)

 

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