乳酸菌や甜茶など・・・花粉症対策の民間医療、その効果は?

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2015年01月14日 12:20  QLife(キューライフ)

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成人患者の約5人に1人が民間医療を試している

 ヨーグルトなどの乳酸菌や甜茶、シソなど、近年、さまざまな健康食品や一般食品が花粉症に対する民間医療や代替医療として紹介されています。民間医療(代替医療)とは、医療機関において、医師が行う医療行為以外の医療のことで、その多くは作用機序が科学的に検証されていません。これら民間医療のうち、特に花粉症に対して行われているものについて、千葉大学大学院医学研究院耳鼻咽喉科の岡本美孝先生によるレポートが厚生労働省のホームページにて公開されています。

 岡本先生らによる厚生労働省の研究班が平成12年に山梨県で行った実態調査では、成人患者の19%が、小児患者の9%が民間医療を受療していました。その内容は漢方(医師の処方によらないもの)、甜茶、鼻スチーム療法、鼻内洗浄、クロレラ、ハリなど多種多様で、さらに近年ではヨーグルト、乳酸菌剤やアロマ療法なども増えてきているとのこと。民間医療を受療した主な理由としては「安全性が高い」「安価」「医療機関の受診が面倒」などで、情報源は「家族」「友人」「テレビ」からが多くみられています。

多くの民間医療で「効果有り」との回答は20〜30%以下

 同調査では、これらの民間医療の患者自身の評価による効果についても調査しています。それによると、漢方薬(医師の処方によらない)では、50%が「効果有り」と回答した一方、甜茶は「効果有り」が14%という結果でした。多くの民間医療で「効果有り」との回答は20〜30%以下にとどまっています。また、漢方薬(医師の処方によらない)や鼻スチーム療法などの「効果有り」の割合が高かったものでも、逆に効果を認めなかったとする率も高いことが分かりました。

 同レポートでは民間医療について、「ストレスの改善がはかられ、体への有害成分が含まれていなければ民間医療に問題は無いとも考えられます」としながらも、「花粉症の自然改善は中・高年になるまでは多くありません。昨年まで症状が無かった方でも突然発症する方もみられます。昨年まで症状がなかった方でもくしゃみや水様性鼻水、眼のかゆみなどが続いた場合には医療機関への受診をおすすめします」とまとめています。(QLife編集部)

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