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子供の頃にみた夢の1つに、21世紀になればナイトライダーの『ナイト2000』のような、声でコントロールできる自動運転車両がスタンダードになっているだろう、というのがあった。
2000年当初はまだ夢のまた夢と思われたが、2015年、ついにその先鞭をつけるメーカーが現れた。メルセデス・ベンツ・カーズだ。
全長約100kmのコースの自動運転実験に成功
メルセデスは2013年の時点で、ドイツ・マンハイムからプフォルツハイムまで、郊外もあれば市街地もある全長約100kmのコースの自動運転実験に成功している。
3Dデジタルマップやステレオカメラ、レーダーセンサーなど市販レベルのパーツを用いて、信号、路面、交通標識、他の車両、歩行者を車両そのものが認識して、ドライバーがハンドルから手を放しても安全に運転を行える技術をすでに手にしている。
その実験結果をベースに考案したものだろう。 アメリカ・ラスベガスで開催された家電ショー『CES 2015』で、彼らは『F015 Luxury in Motion』という1台のコンセプトカーを公開した。
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道路利用者とコミュニケーションする技術も必要
![F015 Luxury in Motion](http://nge.jp/wp-content/uploads/2015/01/150108-1112721_2255527_1024_680_14C1540_160.jpg)
ハンドル、ペダルといった運転用コントローラはあるが、他にも音声コントロール、視線コントロール、ジェスチャーコントロールシステムが備わっている。
インフォメーション部にはアナログメータ類はなく、スマートフォンなどと同じように使用する機能によってディスプレイ全体のデザインが変わるシステムになっているようだ。
![F015 Luxury in Motion](http://nge.jp/wp-content/uploads/2015/01/150108-1112126_2253679_1024_753_14C1450_090.jpg)
2013年の 自動運転実験において彼らは、「遮蔽された専用自動車道や比較的単純な交通状況という有利な条件がなくとも、高度自動運転が可能だということを実証しました」としつつも、
「横断歩道で停止したクルマを先に行かせようと歩行者が合図しているのに、クルマの方はおとなしく待ち続けるといった、奇妙な事態が発生することもあります。これは、システムをプログラムする際、そういう心遣いがありうることを見落としていたためです」
と述べている。つまり、他の道路利用者とどのようにコミュニケーションするかの技術も、自動運転車両には重要になってくるというわけだ。
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『F015 Luxury in Motion』は横断したいと考えている歩行者を認識すると車両を停止させ、レーザーで横断歩道を路面に映し出す機能がある。これもメルセデスが考える他者との対話技術の1つなのだろう。
![F015 Luxury in Motion](http://nge.jp/wp-content/uploads/2015/01/150108-1112718_2255518_1024_680_14C1540_099.jpg)
各国の法律も整備、事故が起きたときの責任問題、新たな自動車保険の仕組みなど、自動運転車両が市販されるまでの道のりにはまだ山も谷もある。しかし、メルセデスとしては2020年に自動運転車両を市販する見込みで開発を行っているとのことだ。