音速目前でリニアより速い!「Hyperloop」の実験線建設が始まる

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2015年01月22日 19:40  FUTURUS

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FUTURUS(フトゥールス)

日本では、2027年開業を目指してリニアモーターカーが次世代の高速交通手段として準備が進められているが、このリニアモーターカー(時速500km前後)を遙かに上回る速度の交通手段の計画が進められている。

それは、米Space X社やTesla Morter社の創業者であるイーロン・マスク氏が手がける『Hyperloop(ハイパーループ)』だ。

『Hyperloop』が考案されたのは2013年だが、そのプロジェクトは目立った進展がないように思われていた。

しかし1月15日(米国時間)にイーロン・マスク氏がTwitterで、実験線建設を着手することをほのめかして再び脚光を浴びているのだ。

音速に迫る地上の交通手段

イーロン・マスク氏は、『Hyperloop』の実験線建設について、予定地がテキサス州になる可能性をツイートした。

Will be building a Hyperloop test track for companies and student teams to test out their pods. Most likely in Texas.

『Hyperloop』は、車両を中に浮かせて摩擦を減らすという考え方ではリニアモーターカーに似ているが、その仕組みは全く異なる。

Hyperloopデザインコンセプト

気圧を下げたチューブの中を、カプセル型の乗り物が移動するという構造だ。

公開されている構想では、空気抵抗が少ないチューブの中で、車両前面から空気を取り込むことで前方の気圧を下げ、取り込んだ空気を車両の下部から噴出することで浮上させる。

チューブの形状とソーラーシステム

この仕組みで目指している速度はなんと760mph(約1,220km/h)で、音速目前の速度だ。しかもエネルギー効率も高く、700mphの速度時で134hp(約100kW)しか消費しないといわれている。

イーロン・マスク氏はこの『Hyperloop』の実験線を約8km建設するとしており、その候補地がテキサス州かもしれないとほのめかしたのだ。

『Hyperloop』のコンセプトは、Space X社やTesla Morter社のエンジニアたちによって練り上げられた。これが実験線として現実になれば、まさに“ぶっ飛んだ”プロジェクトとなる。

米国はもはやリニアではなく『Hyperloop』か

『Hyperloop』の実験線の詳細な情報は公開されていない。

しかしコンセプトでは、電力もチューブに張り巡らされた太陽光発電から供給されることになっているので、実験線でも実際にソーラーパネルが設置されるであろう。

『Hyperloop』が実現されれば、サンフランシスコからロサンゼルスまでの約600km弱を、約30分で結ぶという。(試しにGoogle Mapで移動時間を計測したら、車で渋滞がなければ5時間22分と結果が表示された)

ロサンジェルスとハリウッドを繋げ

国土の広い米国には、航空機の競合としてリニアモーターカーが導入されるのではないかと考えていたが、もしかすると『Hyperloop』も、現実味を増してくる可能性もある。

なにしろあの、イーロン・マスク氏が率いるプロジェクトだからだ。

 

このニュースに関するつぶやき

  • 竜巻大国アメリカで大丈夫?西海岸は大地震も発生するし…お手並み拝見だな
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