MacBook AirがCD/DVDドライブを排除したのはずいぶん思いきった決断だと思わせたが、そのおかげで軽さと薄さを手に入れた。思いきりよく不要なものを捨てていけば、モノは劇的に小さくできるのかもしれない。
そんなことを改めて感じさせるアイテムが登場した。下の画像がそれだ。なんのへんてつもないマウスだと思うかもしれない。しかし、これはただのマウスではない。PCを内蔵したマウスなのだ。
絶対に必要な要素だけが残った
『MOUSE-BOX』と名づけられたこのアイテム、PCのポータブル性を徹底的に追求した結果考えられたものだ。
PCにおいて省ける要素を徹底的に取り除き、最後に残った要素をまとめると、最終的に“マウス”の中に“PC”を入れることになってしまったのだ。
『MOUSE-BOX』は表示部を持たないので、もちろんこれだけでは使えない。使用する際にはなんらかのディスプレイに接続する必要がある。マイクロHDMIのケーブルでTVモニターに有線接続できるほか、HDMI、VGA、DVIなどの規格を持つディスプレイにワイヤレス接続できるという。
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本体はWiFi接続機能を持つので、簡単にインターネットにアクセスできる。プロセッサに4コアの1.4GHz ARM CORTEXを使用し、小さいながらも十分な性能を発揮する。
使用する際にはワイヤレス充電パッドを使えば、電池切れの心配もない。128GBのフラッシュドライブを内蔵しているので、記憶容量も十分だろう。USB3.0のポートをふたつ備えている。
なお、通常のPCに接続すれば、単なるマウスとして使うこともできる。一方で通常のPCとデータのやりとりをすることも可能だ。
これでなにができるだろうか? 動画で紹介されているものでは、たとえば職場でディスプレイの入力を切り替えるだけで、こっそり自分のプライベートPCの作業ができる(いきなりサボり!)。あるいは会議の際にプロジェクターに直接接続してプレゼンテーションができる。
とはいえ、この『MOUSE-BOX』だけでは、プロジェクターに接続する前の準備などがまったくできない。やっぱりディスプレイがあるのとないのとでは大違いなので、これがノートPCを駆逐することはないだろう。とはいえ、複数のオフィスを持つ人などは、この『MOUSE-BOX』の方が便利ではないだろうか。そういった特定のユーザーにはニーズがありそうだ。
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それとあわせて、PCをマウスの中に入れてしまうという発想は、今後ほかのデバイスのイノベーションにも影響を与えるかもしれない。