スマートウォッチの生き残りはApple Watchの「高級路線」次第?

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2015年01月29日 20:40  FUTURUS

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FUTURUS(フトゥールス)

アップルのティム・ クックCEOは米時間の1月27 日、同社の2015年第一四半期の決算報告のなかで、Apple Watchの発売開始が4月になると語った。

2014年9月に発表されて以来、「発売は 2015年初頭」ということでこれまでアップルからは商品情報が小出しにされてきた。

そうしたなか、市場ではApple Watch効果を狙って、スマートウォッチをはじめとするウェアラブルの高級路線化が進んでいる。

商品の寿命を延ばしたい

ヘルスケア機器メーカーに大手電機メーカー、そして当然時計メーカーからも、腕にはめるタイプのウェアラブル関連商品の発売が近年、急激に増えている。だが、その多くは厳しい価格競争にさらされている。

アメリカでのMSRP(メーカー希望小売価格)は100ドル前後と比較的手ごろな価格帯の商品が多く、新しモノ好きのユーザーが衝動買いしてくれる。しかし、 ユーザーは飽きっぽく、買ってもあまり 使わないケースが目立つ。

そうなると、商品はデパートや電機製品専門店ではあっという間に値崩れし、大衆スーパーマーケットのワゴンセールで叩き売りになる。

結局、高級装飾品にするしか手はない

こうした市場の現状を理解した上で、アップルが挑むのが“ブランド戦略”だ。

ウィンドウズPCではなく、アップル社のPCやタブレットを選択するファンを増やしたように、「高くてもこっちが買いたい」、「大切に持っていたい」というブランド信仰を演出する。

身に付ける=ファッション=装飾品、という発想の連携を明確にするために、金、プラチナ、ダイヤモンド等、素材としての価値が保証できるモノとの融合が不可避となる。

高級ウエアラブル

ハイテクとローテク、又はデジタルとアナログが融合するようなものだ。

アップルが現時点で公開しているラインアップは、ベーシックの『Apple Watch』、エクササイズにも活用できる『SPORT』、そして高級志向の『EDITION』の3ライン。

ここで課題となるのが、『EDITION』以外の値崩れだ。

直営店や正規ディーラーでは価格管理を行うのは当然。だが中国や新興国で横行する高額価格での取引で、『EDITION』は高値キープができたとしても、他2モデルがいつまで“ある程度の高値”をキープできるのか。

ソニー、サムソン、LG等、腕時計型ウェアラブルデバイスを先行発売するも、発売数カ月で急激な値崩れ現状を体験している大手電機メーカー。

彼らは「アップルは本当にどこまで持ちこたえることができるのか?」と、アップルの今後の動向に興味津々だ。

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