技術の革新によるロボットの進化は産業用だけでなく、個人の家庭における利用にも日々着実に歩んできている。
たとえばiRobot社は、元々は爆発物処理のロボット技術を活かして家庭用掃除ロボットの『ルンバ』を開発し、世界的な大ヒットと相成った。
ロボットと掃除、というのは相性が良いようだ。先日お披露目された“暮らしにやさしい”家庭用ロボットを製造するECOVACSの『WINBOT』もその好例といえよう。
窓をロボットに任せる
『WINBOT』は窓や壁のクリーニングに特化したガラスクリーニングロボットだ。空気を吸い込みながら吸着部分を真空に近い状態にして、窓に吸着しながら移動する。
吸着側に内蔵されている専用洗浄液をしみこませたクリーニングパッドで掃除をする仕組みだ。
|
|
基本操作は電源ボタンを入れるだけのシンプルな設計だ。オート洗浄システムによって窓全体を掃除してくれる。
リモコンによる操作も可能で、重点的に掃除したい箇所に何往復もさせるといった利用も可能だ。もちろん安全用のロープも付属しており、万が一の地震にも考慮されている。
利用用途のシーンとしては、特に2階以上の外にある窓での掃除を想定しているそうだ。戸建てはもちろんのこと、ベランダがないマンションの窓掃除などに優れた掃除能力を発揮することだろう。
凸凹のあるすりガラスやステッカーが貼ってあるガラスにも対応しているので、家庭だけでなく、人員の少ない店舗などでも利用するニーズはあるだろう。
クラウドファンディングに登場
開発元のECOVACSは、このほかにも床掃除ロボットの『DEEBOT』などの製造や、ファミリー用の御用聞きロボット『Famibot』の発売も予定している。
|
|
その技術力の高さは、2015年度の国際見本市の『CES』でもイノベーションアワードを受賞するなどお墨付きだ。グループ社員数は3,500人を超え、ロボット産業の拡大に一役買っている企業ともいえよう。
そして今回クラウドファンディングサイトの『Makuake』にプロジェクトを構えたのは、その認知度拡大を狙ったものだと思われる。
同プロジェクトでは、限定キャンペーンとして45,000円(通常小売価格54,800円)で購入できる枠を発表。洗浄液などの消耗品もセットになった枠は53,000円で販売中だ。納期は2015年4月を予定しているという。
家庭用ロボットというまだ聞き慣れないモノに、気軽に触れることができるチャンスかと思われる。
よりロボットが人間に近づいてきた社会。人間の仕事をロボットが担うことによって、人間は怠惰になるのだろうか?
|
|
その答えはまだ見えてはいない。ロボットと人間の共存する社会をこの機会に考えてみてはいかがだろうか。