念じただけで物を動かす超能力は、映画やマジックショーのなかだけの出来事だったが、誰もがその能力を手に入れられるかもしれない。
クラウドファンディングの『Indiegogo』に登場した『Flexctrl』は、念じただけでスマート家電などのデバイスを操作できるようにしようというヘッドセットだ。
これを頭に装着すれば、だれもが超能力者のように振る舞えるかもしれないのだ。
脳波をキャッチし、コマンドとして認識する
『Flexctrl』は、脳の活動によって生じるEEG（Electroencephalogram：脳波）のパターンを測定して、脳からの命令として認識するヘッドセットだ。
その脳波から捕らえられた命令は、Bluetooth経由でスマートフォンのアプリに送信される。
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そしてスマートフォンのアプリを経由して、スマート家電などのデバイスを操作する。テレビのチャンネルも念じることで変えられるし、照明の明るさも変えられるという。暑いときも、ソファーに座ったままでエアコンを付けることができそうだ。
『Flexctrl』には脳波を拾うために32チャンネルのインタフェースがある。これが脳波をキャッチすると、リアルタイムで脳の活動を把握することができる。
そして脳が発したニューロンの数十億の活動をソースとしてアプリに送信する。これがデータとして収集され、様々なデバイスを操作するコマンドとして利用されるというのだ。
ヘッドセットは装着感が快適になるように工夫されている。例えば、装置の心臓部は額側ではなく、後頭部に位置しているが、これは長時間の装着を不快にさせない位置だという。
また、脳波を捕らえるセンサーも特殊なポリマーを使用しており、不快な薬品を塗る必要もなく、装着を楽にしている。
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ヘッドセットの充電は、Qiワイヤレス給電で行われるため、ケーブルは必要ない。専用の充電器の上に載せるだけで充電される。
様々な用途に活用される可能性
『Flexctrl』はSDK（ソフトウェア開発キット）を無料で公開するとしているので、様々な用途のものが開発されるだろう。
操作できるデバイスが増えるだけでなく、心理状態の診断や、相性占い的なゲーム、あるいは精神統一のためのフィードバックソフトなども開発されるかもしれない。
脳波の状態に合わせてBGMや部屋の香りを変える、といった使い方も提案されるかもしれない。
『Flexctrl』は、なかなかに可能性の広がりそうなヘッドセットである。
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