コンビニから交通系、あるいは楽天Edyなど電子マネーが台頭して久しい。
チャージしておけば小銭を出さずにスマートにお買い物ができるし、ポイントも貯まる魅力もあるが、増えすぎると財布が厚くなり持っていることが煩わしく感じてしまうこともあるだろう。
スマートフォンに切り替えて“おサイフケータイ”の便利さを喪失してしまって、悲しみに暮れるビジネスマンも多いかと思う。そんな悩みを一気に解決してくれるのが、ハイテクを積んだスマートカード『SWYP』である。
25種類のカードを一元管理するスマートカード
『SWYP』はクレジットカードやデビットカード、ギフトカードといったカード25種類を1枚に集約できるカードだ。
ATMやガソリンスタンド、小売店に設置してある従来型のカード端末でも認識できる磁気コードを読取り部分に採用している。タッチ式のナビゲーションボタンと、1×1インチのディスプレイによって、ユーザーは用途によってカードの使い分けが可能だ。
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スマートフォンとBluetoothで連携し、イヤフォンジャックに専用のカードリーダーを差し込むことによって、自分の使いたいカードを登録できる。スマートフォンではアプリケーションによって、支払い状況や領収書を一覧で確認できる。
さらに、スマートフォンから一定距離『SWYP』が離れると、アラート機能で紛失を知らせてくれる。充電式の電池を搭載し、通常の使用下においては2年間利用することが可能だ。
ユーザーに合わせた予測学習
同様のプロダクトはリリースされているものの、『SWYP』には特筆すべき3つがある。
1つは、カード自身がアルゴリズムによって予測学習することである。カード端末の埋め込まれたチップによって、使う用途によって最適な支払い方法を選び出す。25種類ものカードを登録すると、いざ使うときに選び出すことが煩わしく感じるからこそ生まれた機能であろう。
2つめは、『SWYP』を使っているユーザー同士であれば、瞬時にギフトカードを贈ることができる(『SWYP』にチャージされるイメージだ)。ちょっとした感謝を伝えたいときや、遠く離れた子どもにプレゼントとしても良いだろう。
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3つめとして、外装には金属が採用され、耐久性が考慮されている点も嬉しいところだ。
すべてのカードを一元的に管理することで財布から出し入れすることも多くなり、誤って落としてこともあるだろう。2014年の8月にプラスチックでアルファ版をテストし、2014年11月に金属合金を採用することを決定したようだ。金属の質感によって高級感も増した。
このようにユーザビリティを考慮にいれて設計されていることも信頼がおけそうだ。現在米国のみの展開とはなるが、49ドルで予約受付中。2015年秋から市場に投入予定だ。
従来のインフラを利用することによって、消費者も提供者側も受け入れやすい仕組みとなっていることが魅力的だ。携帯電話のキャリアなどが採用すれば、日本でも一気に普及が進むことが見込まれる。
財布がスマート化することで購買の障壁を下げ、日本経済にも潤いを与えることだろう。国内での投入を期待したいところだ。
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