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【米シアトル発】プリスクール選び ――ポイントは親の判断基準と子どもの笑顔

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2015年02月18日 10:02  MAMApicks

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「プリスクールって、何ですか?」

先日、お子さんがもうすぐ1歳になるお母さんから、こんな質問を受けた。数年前は私も同じ質問を先輩お母さんにきいていたが、今4歳になった息子は、2歳9ヵ月のときから週1日は日本語教室の日本文化・日本語のクラス、そして残る4日はモンテッソーリ教育の日本語プリスクールに通っている。

「アメリカにいるのに日本語?」と思われるかもしれないが、シアトル市の隣のベルビュー市は、日本人の人口が州内でも比較的多く、ここ数年は日本語教育の選択肢の幅が広がっている。「ちょっと前まではそんなにチョイスがなかったのに」と先輩お母さんたちが言うほどだ。

バイリンガル教育はとても奥が深いので今後のコラムに譲るとして、今回はプリスクール選びについて。

■アメリカの幼児教育
アメリカでは、小学校入学前にはデイケアやプリスクール、小学校入学1年前はキンダーガーテンがあり、大まかに言うと、デイケアは保育所・保育園、プリスクールは保育園と幼稚園の間のようなもの、キンダーガーテンは小学校入学の準備をする幼稚園にあたる。

息子が2歳になる前、「プリスクールには行くの?」とママ友にきかれるようになって、初めてそういったことを考えなくてはならないことに気がついた。息子の5人の従兄たちは全員が家族親戚に預けられて、プリスクールに行かないまま学校に入り今に至るし、私自身は特に幼児教育を受けた経験はないので、そろそろどこかに預けないと仕事がフルでできないという気持ちはあったものの、具体的な場所にまで考えが及んでいなかった。

9月から新学年が始まるアメリカでは、プリスクールも9月入園を前提に募集をかけるところが多く、シアトル市内近郊ではたくさんのプリスクールがブースを並べる情報提供イベントが1月から開催される。

とりあえず、プリスクールがどういうものなのか、ひとまとめに見てみようと、そんなイベントのひとつに行ってみた。コンベンション・センターの広い会場にはたくさんのブースが並び、スクール経営者や担当者と話ができる上、先着順で本がもらえたり、親子で楽しめるイベントや施設、レストランなどのギフト券がもらえたりと、なかなか盛りだくさんである。

規模が大きいところ、小さいところ。特定の教育法の免許を持った先生がいるところ。オーガニックやベジタリアンなど、食事にこだわっているところ。言語では、英語はもちろん、ドイツ語、フランス語、スペイン語、中国語などもあった。立ち寄ったブースでは熱心な説明を受け、トイレトレーニングが終わって自分でトイレに行けるようになったら入れるプリスクールがほとんどという、基本の「き」から教えてもらった。

しかし、その経験でよくわかったのは、≪自分の判断基準がなくては、何が何だかさっぱりわからない≫ということ。

■自分たちにとって大切なこと
そもそも自分たちにとって、何が大切なのか。

我が家で大切なことは、まずアカデミックすぎないこと。いろいろなことを経験できることが大事で、優しい先生で、個性を見て急がせず、興味を持たせるようにしてくれ、自由度が高く、想像力と創造力を伸ばすところ。そして、日本語であること。

夫が英語しかできないので夫婦間の会話は英語だが、息子には日本人の血が半分流れているわけで、せっかく私が日本語を話すのにそれを使わないのはもったいない。祖父母に当たる私の両親と息子が話すのにも日本語は必要だ。

「現地校が始まったら、もう本当にすぐに英語になっちゃうから、今のうちにしっかり日本語をやって、日本語を好きになっておくこと!」

というのは、子どもに日本語を教える先輩お母さんたちが口を酸っぱくして言うことでもある。

「小学校に入学する時に、英語が少し遅れていても、どうせすぐに追いつける。だから今は英語圏では維持が大変になる言語の方を集中的にやってみることにしよう」。

その次は、縦割りであること。夫側は大家族なので、家族親戚で集まると数十人規模、目と鼻の先に住む7歳の従兄としょっちゅう遊んでいるが、我が家はひとりっ子なので、日常的に3〜5歳児と一緒にいる環境が良さそうと考えた。その他には、通うのに便利なところ、清潔なところ、生徒数が多すぎず……。

■子どもが楽しんでいるのが一番
なんて盛りだくさんなと思うが、とりあえずそういった条件であれこれ調べたり見学に行ったりして、おむつが外れた2歳9ヵ月から、週1日は日本語教室、残る4日はモンテッソーリの日本語プリスクールに通っている。

―― それから約1年半。

息子は私と夫がずっと一緒にいてもできないレベルと量のいろいろなことを学び、毎日いろいろなことを教えてくれる。何か気に入らないことがあったのか、ただ家にいたい気分なのか、「行きたくない」と言いだす朝もあれば、「さあ行こう」とやる気満々の朝もある。

「あのね、あのね」と、今日起きたことを一生懸命に教えてくれる夕方。「明日は先生にこれを読んでもらうの」と、先のことを考えて本を選ぶ夜。夏休みや冬休みなど長期の休みが明けて数日すると、休みの間よりもまた急激に語彙が増えていたり、複雑な言い回しをしたり、新しい行動をしたりするので、クラスのみんなが影響しあっていることも感じさせてくれる。成長のスピードは早く、一日として同じことがない。

先日、シアトルの無料育児雑誌『ParentMap』で、プリスクールについて考察する記事があった。
https://www.parentmap.com/article/play-or-learn-preschool

教育者で二児の母親の執筆者は、「プリスクールで必要なものは、遊ぶことか学力をつけることか」とあれこれ悩んだ結果、「子どもに必要なのはバランスの取れた成長。それは、子ども主導の遊びと、大人がデザインしたアクティビティのコンビネーションから生まれる」と結論づけている。

これは多くの人が考えることではないだろうか。デイケアはどうの、プリスクールはどうのと、批判的な意見もある。個性を大事にするとうたうモンテッソーリについては、「好きなことだけやらせてたら、社会性が育たないんじゃないの?」「一日中、絵を描いてるんでしょ?」と、勝手な想像でいろいろ言われることがある。

そんなことを言われると、親は、「自分の選択は正しいのか」と、いちいち不安になったりしないだろうか。これが最善の選択なのか? この選択を「よかった」と思える人生を子どもが送ることができるのか。それは誰にもわからない。そもそも、誰の人生もどうなるか本当にわからない。


プリスクールなんかまだかわいいもので、これからもっといろいろなことが起きるだろう。そこで子どもと一緒に歩んで行けるのは親だけかもしれない。だから、余計な不安に潰されないよう、しっかり子どもを見て、親子で話しあっていく必要があるのだろう。

子どもと向き合える時間は、あっという間に過ぎ去って行く。我が家も「気がついたらもう4歳」というような気分だ。

だから、子どもが笑顔でいられる瞬間をたくさん積み重ねていきたい。

「今日一番楽しかったのはね……」と教えてくれる笑顔を見ていると、「大丈夫だよ。子どもが楽しんでいるのが一番」と言ってくれた、先輩お母さんの言葉が思い出される。

大野 拓未
アメリカの大学・大学院を卒業し、自転車業界でOEM営業を経験した後、シアトルの良さをもっと日本人に伝えたくて起業。シアトル初の日本語情報サイト『Junglecity.com』を運営し、取材コーディネート、リサーチ、ウェブサイト構築などを行う。家族は夫と2010年生まれの息子。

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  • この記事、個人的には非常に興味深いものの、ミクシィには対象読者が極端に少ないような気がしますが、そんなことないのかしら。。。
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