次世代の交通機関を東京で!トヨタによる「i-ROAD」シェアリングサービス

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2015年03月03日 17:30  FUTURUS

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FUTURUS(フトゥールス)

“カーシェアリング”は1987年にスイスで発祥した後、90年代に北米にも広がり、現在では欧米を中心に世界27カ国以上で運営されている。

スイスでカーシェアリングがいち早く普及した背景には、以下のような特徴があったそうだ。

(1)国土が狭いため、駐車場の確保が容易でない

(2)鉄道等の公共交通機関が発達しており、クルマへの依存度が低い

(3)クルマをステータスとして所有する意識が薄くなっている

これらの特徴はそのまま日本にも当てはまり、日本でも都市部を中心にカーシェアリング市場の急成長が目立つようになってきた。

トヨタとパーク24が都内でカーシェアリングサービス

そうしたなか駐車場事業を手掛けるパーク24が、今春から都内でトヨタとの共同によるパーソナルモビリティ『i-ROAD』を使ったカーシェアリングサービスを開始すると発表した。

パーク24は1991年に東京・上野で無人時間貸駐車場をオープンして以来、駐車場を全国に拡大しており、2009年にはカーシェアリングサービスをスタート。今ではステーション数が6,000ヵ所を超えているそうだ。

同社が導入するトヨタのパーソナルモビリティ『i-ROAD』は、クルマとバイク、その両方のポテンシャルを併せ持っており、全幅は僅か870mmと、普通乗用車の半分程度しかなく、都市の狭い道路でも軽快に移動できるように工夫されている。


動画を別画面で再生する

ステアリングの切り角に合わせて車体が左右に傾斜する構造となっているのも大きな特徴。腰高なフォルムにもかかわらず、安定したコーナリングを可能にしており、その走る姿や運転感覚はまるで屋根が付いた“バイク”のようだ。

ちなみに国土交通省は、「抜本的な省エネ」、「国内市場の活性化」、「高齢者・子育て支援」、「観光・地域振興」の4つをテーマに掲げ、次世代の身近な交通手段を新たに創出すべく、超小型モビリティ導入促進事業として自動車各社を支援している。

クルマを使う程でもなく、自転車で移動するには遠いような距離の移動に適しており、現在実用化に向けて各地で実証試験が行われている。

進むパーソナルモビリティの実証試験

トヨタは既に昨年10月から、教育機関や研究機関が集まるフランスのグルノーブル市で、現地の電力会社と共同で『i-ROAD』の3年間の実証試験を行っている。


動画を別画面で再生する

低炭素社会を目指すグルノーブル市は、2030年までに自動車利用率を現状の約55%から20%に低減することを目標にしているそうだ。

公共交通機関と連携できるよう、バスやトラムなどの停留所付近に充電ステーションを約30ヶ所配置。利用者はスマホのアプリで予約をして料金を支払い、充電ステーションでシステムにスマホをかざせば『i-ROAD』のロックが解除され、乗車が可能になる。目的地近くの充電ステーションに乗り捨てもできる。

TOYOTA_Hamo

また、トヨタは日本でも2012年10月より愛知県豊田市周辺の主要駅や公共施設等にステーションを設置し、パーソナルモビリティと公共交通機関を連携させる交通サポートシステム『Ha:mo(ハーモ)』の実証運用を行っている。

都内でパーソナルモビリティの利便性を体験できる

今回トヨタとパーク24が展開するサービス『Times Car PLUS TOYOTA i-ROAD Drive』は、『タイムズカープラス』の24時間クルマが利用できるサービスと、トヨタの都市交通システム『Ha:mo』を組み合わせたカーシェアリングサービスだ。

これまでトヨタが培ってきた『Ha:mo』システムを東京に導入して利用者ニーズを検証するほか、パーソナルモビリティの都内での使い勝手や利用者の行動パターンの変化などを検証しようという訳だ。

本シェアリングサービスは、『タイムズカープラス』の法人会員および『TCPプログラム』のステージ2以上の個人会員が対象となる。同会員向けウェブ予約画面から5台の『i-ROAD』の空き状況を検索・予約ができ、初回乗車時のみ事前講習がある。

Times24

パーク24が管理するタイムズステーション有楽町イトシアで『i-ROAD』を借りて走行した後、東京タワーや浅草、お台場パレットタウン、東京ドームシティ等の計5ヵ所に返却可能なワンウェイ型で、料金は15分412円、最大2時間30分まで利用することができる。

■ i-ROAD貸出

(1)タイムズステーション有楽町イトシア

■i-ROAD返却

(1)タイムズステーション有楽町イトシア

(2)タイムズ駒形第2ステーション

(3)タイムズ東京ドームホテルステーション

(4)タイムズ東京タワーサイド第2ステーション

(5)タイムズパレットタウンパーキングステーション

この『Times Car PLUS TOYOTA i-ROAD Drive』の取組みは、今年の4月10日から9月末までの半年間に渡って行われるそうだ。この機会に、都内で次世代の交通機関となるパーソナルモビリティの利便性を体験してみるのもよいかもしれない。

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