消費者が最も重視するのは「価格」〜薬のネット販売解禁から9か月

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2015年03月04日 12:10  QLife(キューライフ)

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QLife(キューライフ)

購入先選定の決め手は「オンラインモールの大きさ」

 2014年6月に一般用医薬品(OTC)のネット販売が解禁されてから9か月が経ちました。医薬品の正しい用い方の啓発活動を行う「くすりの適正使用協議会」は、ネット販売解禁後の一般市民の意識と行動を明らかにするため、昨年6月以降にネットでOTCを購入したことのある500 名を対象とした調査を1月に実施しました。

 調査から、消費者はネット販売で医薬品を選ぶポイントとして、圧倒的に「価格」(65.6%)を重視していることがわかりました。残念なことですが、本来重要視すべき「副作用(16.2%)や飲み合わせ(9.2%)」は考慮されない傾向にあります。また、購入サイトを決める際には、ネット上にある店舗の情報よりも、その店舗がある「オンラインモールの大きさ」(67.4%)を重視しているという結果になりました。

 一方、今回調査では、初めて買う薬やすぐに必要な薬は実際の店舗で、よく知っている薬はネットで、というように、購入場所をうまく使い分けている人も一定以上確認されました。しかし、購入サイトや医薬品の選択基準についてはあいまいな人も多く、不安が残る面もみえました。

「ネットリテラシー」×「医薬品リテラシー」で正しい活用を

 ネット販売の解禁で、日ごろ忙しくて昼間薬局に行くことが難しい方や、近所に薬局がない方などにとって、気になるのがその安全性です。どのような点に注意してお薬を購入すればよいのでしょうか。

 今回の調査を監修した帝京平成大学薬学部の井手口直子教授は、「医薬品は体内に取り込み効果を期待する特殊な商品です。海外では、インターネットで販売されるEDのお薬の約半数が偽物だったという報告もあります。法改正(医薬品医療機器等法の施行)も背景に『自己責任』が問われている今、生活者としての『知識』と『知恵』を身に付け、薬局や薬剤師を活用しながら、かしこい生活者になることが求められているのではないでしょうか」とコメント。薬局など現地に足を運べる場合は、極力薬剤師の判断を仰いだうえでのお薬購入をすすめています。

 多くの商品がオンライン上で買えるようになった昨今。トラブルに巻き込まれないために、正しくインターネットを使える知識を身に着ける「ネットリテラシー」が求められています。そのうえで、オンライン上でお薬を買う場合は「医薬品リテラシー」も身に着け、正しく、便利に活用したいものです。(QLife編集部)

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