ガジェットを魅力的にするのは、エレクトロニクスの技術とは限らないということを思い知らされる。このアイテムの場合は、吸着パッドがカギだ。クラウドファンディングのサイト『Kickstarter』で資金を募集中の『podo』というカメラだ。
壁に吸着パッドでペタッと貼れる
サイズは5×5×2.5cm。8メガピクセルの写真と、720pの動画を撮ることが可能だ。Bluetooth通信機能を備え、スマートフォンを使ってプレビューすることができ、シャッター操作やタイマー操作などもスマートフォンを使って遠隔操作できる。
それだけならただの遠隔カメラだが、最大の特徴はベース部分の裏側に備えられたマイクロ吸着パッドだ。接着剤でもなく粘着テープでもないが、多少の凹凸があっても吸着してくれて、はがしてまた使うことができるパッドである。そのおかげで、いろいろなところにペタッと取り付けることができるのだ。吸着力が落ちてきたら、水洗いすればまた復活する。
カメラはベースに対して回転させることができるとともに、起こして角度を変えることもできる。つまり、貼り付けてからアングルを変えることができるので自由度は高い。また、加速度センサーを備えているので上下がわかる。どの向きに取り付けても正立した画像を撮ってくれるのだ。
そのままSNSに投稿できる
撮った画像はすぐにBluetoothでスマートフォンに転送されて、スマートフォンの写真ギャラリーに保存される。また、『podo』の専用アプリで写真にキャプションをつけたり、直接InstagramやTwitter、FacebookなどのSNSにアップすることも可能だ。
|
|
細かい機能をいえば、静止画は二重露光や連写も可能だ。タイムラプス的に一定間隔で静止画を撮影してアルバムにしたり、そこから動画を作る機能も備えている。照明用として8つのLEDを備え、バッテリーは2時間までの動画撮影が可能な600mAh。4GBのストレージも内蔵している。
これがあればセルカ棒を使わなくても簡単に自撮りできる。また、パーティーの様子を記録したり、自分と子供が遊んでいる写真なども撮ることができる。一時的な監視カメラとして使うこともできるだろう。用途によってはGoProのようなアクションカムの代わりになってしまうかもしれない。
価格は1個89ドル。ただ、大量生産できれば値段はもっと下がるのではないかとも予想できる。ひとつの定番アイテムになりそうなほどシンプルで魅力的なプチカメラだ。