血中内で脂肪燃焼の指示を出す胆汁酸
慶應義塾大学大学院教授渡辺光博先生
近年、日本人は食生活やライフスタイルの変化から肥満の人が増加しており、30〜60代男性の3人に1人は肥満であるといわれています。過度な肥満は脂質異常症、糖尿病などの生活習慣病につながる恐れがあります。そこで小林製薬株式会社は、健康のための「胆汁酸ダイエット」セミナーを開催。胆汁酸の分泌により基礎代謝を高め、脂肪を燃やしやすくする胆汁酸ダイエットのメカニズムを、慶應義塾大学大学院教授 渡辺光博先生が講演しました。
若いころと食べる量は変わらないのに年齢とともに太りやすくなってくるのは、加齢とともに基礎代謝が低下していくから。渡辺先生は「とくに内臓脂肪の蓄積を伴う肥満は、あらゆる生活習慣病をドミノ式に引き起こす最初のトリガーになります。ですから肥満を改善することは非常に大切です」と強調。基礎代謝が上がれば、脂肪が燃焼し、体重やBMI値の改善につながるのです。
「たまった脂肪を燃やすには、代謝の3大やる気スイッチである『肝臓』『筋肉』『※褐色脂肪細胞(首や肩甲骨などの周辺に分布し熱産生を行う)』をオンにして、低下した基礎代謝を引き上げることが必要です」と渡辺先生。そのカギとなるのが胆汁酸です。肝臓でコレステロールからつくられる消化液で、小腸に分泌され脂質の消化・吸収を助けます。この胆汁酸は血中内でホルモンのような働きをし、脂肪燃焼の指示を出します。
胆汁酸の分泌を働きかけるアスペルロシド
渡辺先生は「胆汁酸は長く腸内に残ると機能が低下し、新しい胆汁酸の合成も抑えてしまいます。効率よく基礎代謝を上げるためには、古い胆汁酸を排泄し、新しい胆汁酸の血中比率を上げることが必要です」と解説。そこで効率よく胆汁酸分泌を働きかける成分のひとつとして注目されているのが「アスペルロシド」です。
これは杜仲茶の原料である杜仲葉に含まれる成分で、胆汁酸分泌を促進する効果があることがわかってきました。「ヒト試験において、アスペルロシド摂取12週間後の体重、体脂肪率、BMI値の減少がみられました」と渡辺先生。また杜仲茶を2か月間飲んだ結果、毎日1時間ウォーキングしているのと同じくらい脂肪を減らす効果が得られたといいます。
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また健康のために、毎日の食事でも気軽に杜仲茶を取り入れられるレシピを、ビューティーレシピアドバイザーのかおるさんが考案。「杜仲茶は食材の味を引き立てて深みを与え、スパイスのように活用できるという発見がありました」と、かおるさん。その風味はシナモンや八角に近いといいます。「中華風混ぜご飯に杜仲茶葉を混ぜ込むとアクセントになり、お弁当にもぴったりです。特におすすめなのが、緑茶の代わりに杜仲茶を使ったお茶漬け。生姜や塩昆布など薬味との相性がよく、後味スッキリなのでぜひ試してほしいです」(かおるさん)。簡単に作れるレシピなので、杜仲茶を料理にも取り入れてみてはいかがでしょうか。(QLife編集部)
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