![](https://news-image.mixi.net/article/218/218_20150411_101409_007.jpg)
動画を撮影する際に、カメラの位置を動かしながら撮ると、映像は非常にダイナミックになる。そのためにはいろいろな装置があるが、ひとつはカメラを先端につけたジブクレーンというものがある。しかし、それなりに大がかりな装置になるので、テレビの屋外ロケでもそんなに頻繁に使われるものではない。
ところが、一般ユーザーでも簡単に使えるジブクレーンの簡易版が登場した。
1脚を使った手持ちジブクレーン
アメリカ・サンフランシスコにある『JOBY』というメーカーが、1脚を簡単に“ジブクレーンもどき”にしてしまうデバイスを発売した。これがなんとも簡単なのだ。
![Jib_Kit_02](http://nge.jp/wp-content/uploads/2015/04/Jib_Kit_02-690x475.jpg)
カメラとしては、『GoPro』のような小型アクションカムを使うことを想定している。だからこそ可能になった簡易版ジブクレーンだ。ユニットは2分割。手元につけるハンドル部分と、先端につけるカメラマウント部分だ。この2つのユニットはワイヤーでつながったプーリーを操作することにより、カメラの上下方向の角度(チルト)を手元で操作することができる。それだけだ。
アングルの自由度が大幅に上がる
ところがこれだけで、アングルの自由度は非常に幅広くなる。下から見上げることも、上から見下ろすこともできる。1脚を振りながら、あるいは持ちあげながら、撮影することができる。
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下のサンプル動画を見ていただければ一目瞭然だが、通常の手持ち撮影ではありえないアングル、ありえない動きの動画になるので、非常にダイナミックな印象になる。
[vimeo 124064878 w=690 h=388]
また、使う際に1脚の根元を下腹などに固定してスイングさせれば、カメラの無駄なブレをかなり抑えることができるようで、本格的なジブクレーンにかなり近い印象の動画にすることが可能だ。
あとは、被写体を追うためのカメラの角度調節が難しそうだが、アクションカムは通常広角レンズを使っているので、大きな失敗にはならないのかもしれない。なお、オプションで、手元にスマートフォンをホールドするマウントを取り付けることもできる。これはスマートフォンを撮影モニターがわりに使うためのものだ。
![Jib_Kit_03](http://nge.jp/wp-content/uploads/2015/04/Jib_Kit_03-690x345.jpg)
この『Action Jib Kit』は、既存の1脚に装着して使うこともできるが、3分割できる1,528mmのポールがセットになったものも用意されている。アメリカでの価格はポール付きでも100ドル以下のようだ。公式オンラインストアからは日本への販売は行っていないようだが“日本での購入希望者はハクバ社に問い合わせてください”と表示されるので、購入は可能かもしれない。
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重量は320g(ポール付きのものはポール込みで665g)。プーリー間の距離は889mmから1,245mmのあいだで調整可能だ。
本当にごく簡単な装置だが、それによって得られる効果は劇的だ。手軽で自由度が高いぶんドローンよりも活躍の機会は多いかもしれない。一般ユーザーが撮影する動画もますます面白くなりそうだ。