Huawei(ファーウェイ)社は4月15日にフラッグシップモデルのスマートフォンを欧州向けにリリースした。モデル名は『P8』と『P8 MAX』だ。『P8』はAndroidの最新バージョンであるLolipopを搭載しているモデルである。
高級感のある金属製のボディを持ち、5.2インチのフルHDディスプレイと、8メガピクセルの前面カメラと13メガピクセルの背面カメラを備える。まさにフラグシップと呼ぶにふさわしいモデルだ。
高いOSシェア率を誇るEU
なぜ中国の企業であるファーウェイが欧州を狙うのか。それは欧州が比較的高いAndroidのシェア率を誇るためと考えられる。
モバイル機器などの市場調査会社であるKantar Worldpanel ComTechの最新のスマートフォン市場動向レポート(2015年3月期)によると、EUにおけるOSのシェア率はAndroidが62.7%とトップ。
携帯電話では高いシェアを誇っていたNokiaのWindowsPhoneのシェアが12.7%程度と苦戦しておりここに高い可能性を見いだしているようだ。しかしながらイギリスではiOSのシェア率は前年比で10%ほどアップしており、iOSと凌ぎを削る戦いが予想される。
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中国のAndroidシェア率が低下
本国でもある中国ではどうか。こちらも同社の最新データを見てみよう。
2015年3月中国でのOSのシェア率はAndroid:iOS=70.9:27.6%となっている。2014年の第4四半期と比べるとAndroidのシェア率は7%もダウンしておりAndroid自体の苦戦が強いられている。またローカル企業である小米(シャオミ)などの躍進も目立ち、ファーウェイとしては厳しい立ち回りをしなくてはならないことが推測される。
日本はというと、AndroidとiOSのシェアはほぼ5分5分となっており、ビジネスマーケットとしてはこちらも厳しいのであろう。今のところ高いシェア率を保っているEUを戦いの中心とみていることがうかがえる。