故郷回帰願望?「グローカル」時代に求められるUターン転職

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2015年05月09日 14:00  JIJICO

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働き方が多様化する中、「若年層のUターン転職」が話題


兵庫県は地域へのUターン就職を支援するため、面接の際に企業が支給する旅費の半額負担を始めるそうです。神戸新聞の報道によれば、「東京一極集中の是正や人口の社会増を促すための対策の一環」で、「同様の措置を取る企業が増えれば、学生らにも就職先の選択の幅が広がるメリットがある」としています。


終身雇用・年功序列が過去のものとなりつつある現在、働き方は多様化し、「若年層のUターン転職」が兵庫県のみならず日本全国で話題を集めています。一般的にUターン転職とは、「地方で生まれ、大学入学などで都会に出てきて、都会で就職。その後、再び出身地へ戻り、地方の企業に転職する」ことです。そこで、Uターン転職におけるメリットとデメリットについて考えてみます。


正社員になりやすく生活環境が充実するが、年収が下がる傾向に


■メリット
・正社員になりやすい
(都会で非正規のまま過ごすよりも、その後のキャリアデザインを構築しやすいでしょう)
・地方の方が生活環境の充実を図ることができる
(実家に戻った場合、住み慣れた気候風土は、生活する上で癒やしにもなります)
・都心と比べて自然が豊富
・地域との密着度が高い
(近隣住民と触れ合う機会が多く、コミュニケーション度も自然と高くなります)
・都心部に比較すると物価が総じて安い


■デメリット
・転職する先の職種が限られている
・年収が下がる傾向にある
・新たに地域での人間関係を構築しなくてはならない
・地域特有の慣習に慣れていく必要がある


グローカルが叫ばれる時代だからこそ、Uターン転職は求められる


Uターン転職を考えるきっかけには、故郷への回帰願望が挙げられます。「同じ働くなら、愛着ある地元へ貢献したい」という思いがあれば、Uターン転職は良い選択肢となるでしょう。高齢化が進む中、迎える地元側からも、若年層が増えることは歓迎されるはずです。グローカル(「地球規模の視野で考え、地域視点で行動する」という考え方)が叫ばれる時代だからこそ、Uターン転職は求められているのです。


ただし、上記のデメリットもきちんと捉え、実行に移すことが肝要です。Uターンしてから「こんなはずではなかった」ということのないように、情報収集は必須です。現在は、Uターン転職情報サイトや支援機関も増えています。自身のキャリアデザインのためにも活用し、より望ましい働き方、人生設計を考えてみましょう。



(角野 裕美・キャリアカウンセラー)

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  • キャリアデザインは、Uターンしない場合でも難しいので、ハードルは更に上がると思ったほうがいい。俺はUターン『転職』ではなくUターン『転勤』で戻る予定。もちろん年収はそのまま。
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