「足元が冷える」と感じる人は要注意!“気温感受性高血圧”の可能性も

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2015年05月13日 12:40  QLife(キューライフ)

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QLife(キューライフ)

足元が冷えると血圧は上がる

 初夏を感じるこの季節、爽やかに晴れると日中の気温が25度以上の夏日になることも。職場や自宅で、エアコンが必要となる日も、これからは増えてくるでしょう。そんなとき、冷たい空気で「どうも足元が冷える」と感じることはありませんか。

 この足元の冷えは血圧に影響を与えるようです。オムロンヘルスケア株式会社が実施した家庭の室温と血圧に関する調査では、床から高さ1.1m(着席時の頭部の位置)と足元付近とを比較し、室温と血圧の関係を明らかにしています。

 それによると、着席時の頭部の位置の室温が10℃低下すると血圧は平均5mmHg上昇したのに対し、足元付近の室温が10℃低下したときには、血圧が平均9mmHgも上昇。着席時の頭の高さの室温が冷えるよりも、足元が冷える方がより血圧が上昇する傾向が見られました。

10℃の気温変化で血圧が10mmHg以上変動する「気温感受性高血圧」

 調査に参加した自治医科大学の苅尾七臣先生らは、10℃の気温変化で血圧が10mmHg以上変動する病態を「気温感受性高血圧」と名付けました。今回の、足元付近の温度が10℃下がると、血圧が約9mmHg上昇するという結果は、気温感受性高血圧が発生するリスクとなるそうです。

 このことは、足元付近の温度変化が、血圧上昇だけでなく、夏季の過度の血圧低下を招くリスクをも含んでいることにもなります。それだけ足元の温度管理が大切ということ。また、今回の調査では、断熱性能が低い住宅に暮らす人のほうが、血圧が高くなる傾向にあることも明らかになりました。

 血圧の上昇を抑えるためには、部屋全体はもちろん、足元を冷やさないための温度管理を工夫し、上下温度差のない良好な住環境を実現することが大切です。エアコンを使う機会が増えるこれからの季節、足元の冷え過ぎ対策を考えておきましょう。(下玉利 尚明)

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